環境エンジニアリング

「改正フロン回収・破壊法」って何?

フロン類とは何か?

  • ●フルオロカーボン(フッ素と炭素の化合物)の総称であり、CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)をフロン排出抑制法ではフロン類と呼んでいます。化学的にきわめて安定した性質で扱いやすく、人体に毒性が小さいといった性質を有していることから、エアコンや冷蔵庫などの冷媒用途をはじめ、断熱材等の発泡用途、半導体や精密部品の洗浄剤、エアゾールなど様々な用途に活用されてきました。
  • ●しかしながら、オゾン層の破壊、地球温暖化といった地球環境への影響が明らかにされ、より影響の少ないフロン類や他の物質への代替が、可能な分野から進められています。

オゾン層への影響と対策

  • ●オゾン層は上空の成層圏にあり、有害な紫外線を吸収して地球上の生物を守っていますが、CFC、HCFCなどは、大気中に放出されるとオゾン層まで到達して、オゾン層を破壊してしまいます。
  • ●モントリオール議定書に基づき、CFC、HCFC等の生産・輸入の国際的な規制が行われていま す。平成26(2014)年9 月発行の「WMO/UNEP オゾン層破壊の科学アセスメント」によると、規制の効果でオゾン層は回復の兆しを見せていますが、回復には長期間を要し、引き続き対策を講じる必要があります。
オゾンホールの面積の経年変化(中央折れ線グラフ)と南極上空の10月のオゾン量の分布(左右図)

改訂フロン法に伴い管理者に求められること

今回の改正フロン法によって、業務用冷凍空調機器(第一種特定製品)の管理者が機器を使用・管理していく上で、
●守るべき『判断の基準』が定められ、
●年度ごとに国に漏れ出たフロンの量を報告する
ことになりました。

業務用の冷凍空調機器の管理者とは、分かりやすく言うと業務用の冷凍空調機器の『所有者』(その他冷凍空調機器の使用等を管理する責任を負う者)となります。

管理者に求められること

管理者に求められること

出典:一般財団法人 日本冷媒・環境保全機構「第一種特定製品 管理者の役割と責務」より

 

改正フロン回収・破壊法の仕組み

改正フロン回収・破壊法の仕組み

出典:環境省ホームページ (http://www.env.go.jp/earth/gaiyou.pdf)

 

整備時のフロン類の流れ

整備時のフロン類の流れ

出典:環境省ホームページ
(http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/10_furon_seminar_2015.pdf)

 

廃棄時等のフロン類の流れ

廃棄時等のフロン類の流れ

出典:環境省ホームページ
(http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/10_furon_seminar_2015.pdf)

 

対象となる空調機はこんなところに設置されています

パッケージエアコン(冷媒充填量:2~200kg/台)

業務用建物にもっとも多く使われる。
形状は、天井埋め込み型・壁掛け型・床置き型等。
ひとつの室外機に対して、室内エアコンを複数台(1~20台程度)接続することができる。

ガスヒートポンプエアコン (冷媒充填量:3~200kg/台)

パッケージエアコンと同様に使用される。
制御系には商用電源を使用し、圧縮機の駆動源にはガスエンジンを使用することから商用電源の使用を少なく抑える事ができる。
郊外のスーパー・学校・農業等の電気容量の少ない空調として利用される。

チラー(チリングユニット)(冷媒充填量:1~100)

冷媒が循環する一体型のユニットで冷水を作り、冷却したい箇所まで冷水を運搬して冷却するシステム。
様々な用途に使われる。
大きさは、小型から超大型まで。
ターボ冷凍機やスクリュー冷凍機も原理的にはこれにあてはまる。
チラーの室内機をエアハンドリングユニット(エアハン)という。

スポットエアコン

室外機と室内機の一体型。
機器から出たフレキシブルダクトから冷風を吹き出す。