建築設計REPORT Vol.03
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RECENT PROJECTS06太陽電池と蓄電システムを搭載し停泊時のゼロ・エミッションをめざす2012年6月、商船三井と三菱重工業、パナソニックの共同開発によるハイブリッド給電システムを搭載したハイブリッド自動車運搬船『エメラルドエース』が竣工した。ハイブリッド給電システムとは、160kW の太陽電池と2.2MWh のリチウムイオン蓄電池を組み合わせたもの。航行中は太陽光発電システムによる電力を蓄電池に蓄え、停泊中に太陽電池と蓄電池からの電力のみで船内の電力をまかない、ゼロ・エミッションをめざしている。耐塩害や耐風圧などの耐候性を考え、太陽電池モジュールには両面が強化ガラスで覆われた両面発電が可能なHITダブル(出力210W)を採用。2.2MWhの蓄電池は電池セルをモジュール化して船底に搭載し、船の姿勢を安定させる固定バラストとして利用。電池の安全性を確保するため、蓄電池モジュールごとに難燃性の仕切りを設置し、蓄電池監視システムによって状態を監視している。ハイブリッド自動車運搬船エメラルドエース“EMERALD ACE” HYBRID CAR CARRIER全長199m、全幅32.26m、高さ34.52mのハイブリッド自動車運搬船は6,400台の小型車が搭載可能15

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