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パナソニックES社オフィスビル(京都)の建設にあたっては、快適オフィス空間と省エネを両立させるとともに、経済産業省が2020年までにすべての新築公共建築物をゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)とすることを提唱していることから、今後はZEBの普及が進むと考え、この思想のもとに建設計画を進めました。エネルギー消費の多い高層ビルと違って、中小規模ビルは屋上の太陽光パネル設置面積とエネルギー消費量のバランスが取りやすいため、完成後は中小規模のビルソリューションが詰まったショールームとすることを計画しました。
また、建設にあたっては京都市の景観条例から、サインの色や照射方法、屋上緑化など、さまざまな対応が求められました。

【創エネ】としては、屋上に結晶系太陽電池モジュール(10kW)を設置。
【省エネ】では、館内のダウンライトを全てLED照明とし、特に、4階執務室では直管型LED照明器具、Wエコ環境配慮型照明器具、LEDシステム天井用スクエア照明器具という3種類の高効率照明器具を設置して比較検討ができるように計画。
各階の執務室では、明るさセンサにより外光が射し込むと机上面照度が500 lxとなるように照明出力を自動制御。人感センサは執務者が席を外すと照明を暗く(300 lx)し、長期不在時は消灯。空調も連動して停止し、きめ細かな省エネを実現しました。
【エネマネ】として、照明制御・空調制御・動力制御・警報監視・エネルギー計測などのビル管理・制御が1台で一元管理できるWeLBA500を導入。中規模ビルのマネジメントに最適なコンパクトなBAシステムを構築しました。
また、エリアごとの消費電力量を各階分電盤内の多回路エネルギーモニタで30分ごとに自動計測し、データを「エコサス」データセンターに自動蓄積。Web上の「エコサス」画面でグラフ化したり、省エネ対策のシミュレーションをすることでビルのエネルギーマネジメントができるように計画しています。

京都ビルでは、京の町家に見られる伝統的な表格子(縦ルーバ)を市松模様に配置。この縦ルーバは直射光や日射熱を遮り、執務室の空調負荷を低減する役割を果たしています。また、縦ルーバのない部分では、夏の日差しを遮ると同時に、庇の上部で光を反射させ、部屋の奥まで光を導くためにライトシェルフを導入しています。
春や秋の中間期には空調負荷を抑えるために、外気を取り入れる「風の道」もつくりだしています。

躯体のパッシブ性能を高め、高効率設備を最適制御することで消費電力量を最低限に抑え、その電力を再生エネルギーでトータルゼロにするのがZEBの考え方。このビルはそのヒントが詰まったショールームとして完成しました。
竣工後には省エネ委員会が設けられ、2011年9月度にはビル全体の使用電力量を約35%削減。今後も更なる省エネソリューションを追求してまいります。
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