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商空間クリエイターに聞く 〜LED、私はこう使う! 第3回

特徴をうまく活かすことでデメリットはメリットになる ゲスト:小川博央氏(小川博央建築都市設計事務所)

躯体を支えるスチールの木々

笈川
今回手掛けられた「アルカーサル迎賓館 高崎/森の教会」(以下「森の教会」)では、すべての照明器具にLEDを採用されています。他の照明器具ではなくLEDを選択した理由、また導入の決め手となった点について教えてください。
小川

LED採用の最も大きな理由はクライアントからの要望です。電気料金のランニングコストを抑えたいということで、最初の打ち合わせ時点から照明器具には可能な限りLEDを使いたいというお話をうかがいました。特に商業施設では、イニシャルコストをいかに抑えるかを重視する傾向があります。まだ利益が出るか分からない新しい施設に対して、高いイニシャルコストをかけるのは難しいというクライアントが多いのも事実です。ですが、今回のクライアントは、予算内に収まるのであるならば、ぜひともLEDを導入したいということでしたのでLEDありきでデザインを進めました。

小川博央 Hironaka Ogawa

建築家、一級建築士/
小川博央建築都市設計事務所代表。
1975年香川県生まれ。98年日本大学生産工学部建築工学科卒業。00年日本大学大学院生産工学研究科建築工学専攻(博士前期課程)修了。
同年隈研吾建築都市設計事務所入所。05年小川博央建築都市設計事務所設立。08年より東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科非常勤講師、09年より香川大学大学院地域マネジメント研究科非常勤講師、11年より日本大学生産工学部建築工学科非常勤講師。
http://www.ogaa.jp/

笈川
LEDに関して興味や知識を持ったクライアントというのは増えているのでしょうか。
小川

世間一般にも認知されはじめたように、消費電力が少なくランニングコストが抑えられるといったLEDのメリットについてはクライアントも認識はあるようです。
実際、今回のブライダル施設でも、既存施設の照明をLEDに随時切り替えていくという話も聞いています。
ただし、光の色合いや指向性の強さなど、LEDが持つ細かな特徴まで把握しているクライアントはまだまだ少ないようです。

笈川
小川さんご自身がLED照明器具を積極的に使い始めたのはいつ頃からでしょうか。
小川

以前、住宅で何度かLEDを使ったことはありましたが、今回のようにすべての照明器具に用いたのは初めての経験です。パナソニックのLED照明器具は決して安価な製品ではありませんが、やはり信頼性の高さから最初からこの製品の採用は決めていました。

笈川
「森の教会」の建築および空間の設計コンセプトについてお聞かせください。
小川

もともと既存の式場の中にチャペルがあったのですが、そこを親族控え室に用途変更し、敷地内に新たに別棟のチャペルを建てたいというお話でした。以前からあったチャペルが『フォレストチャーチ』という名称で、名前をそのまま残したいということでしたので、名前に相応しいチャペルにしようと、"森"をイメージしながらデザイン作業を行っていきました。

"森"ということで当初、木造建築という選択肢もありましたが、オープンまでの期間が短かったため鉄骨造としました。礼拝堂内部は、林立する木々から延びた枝が先々で分かれていくというイメージをカタチに落とし込みました。90×90oのL字アングルを背中合わせに4本まとめて1本の柱とすることで、四つの枝分れを生み出します。さらにその外側に75×75oの細いアングルを足すことで小さな枝が分かれる様を作っていきました。森である以上、ある程度の"木"の本数が欲しかったので、L字型アングル8本で構成された樹形柱を礼拝堂中央部に7本、L字型アングル4本で構成された樹形柱を外壁周りに7本、計14本の柱によって教会の中に何本もの木が生えているようなランドスケープを構築していきました。そして構造家の方にも協力してもらい、柱を単なる意匠ではなく建物を支える構造体としても機能させています。

柱(木々)の立つ位置に関しては、ただランダムに立てていくのも面白くないと考え、自然界が持つ一定の規則の上に成り立つよう配置しています。自然界では一本の大木があると、小さな木々はそれを避けるように延び、育ちます。これを構造体に置き換え、枝分かれするそれぞれの柱が構造的に干渉しないように配置していきました。樹形柱が天井に到達する位置は、すべて500oで切ったグリッド上に配置させました。

私は、人間の"なんとなく"の感覚だけでデザインをしただけでは、そこに美しさは生まれないと考えています。例えば音楽は一定の規則にのっとって音符を配置することで、美しい音色を奏でます。クラシックの壮麗な旋律があり、ジャズのような飛び跳ねる楽しさもある。モノを形づくる行為においても、規則やリズムは重要かつ大きな役割を果たしていると考えています。

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