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ここだけの話

スペシャル対談 集客力のある店舗づくりの極意とは www.neuve-a.com www.tictac-web.com www.tatsuoyamamoto.jp
チックタック札幌ステラプレイス店  納入事例レポートへ
腕時計を立体展示した初めての時計店。新スタイルは自由な発想が生む
お客様とスタッフが並ぶ、新しい接客スタイル

松崎:

チックタックは80年代初めに、渋谷パルコの一角で始まりました。柱の周りのスペースを有効活用できないかと考え、「腕時計なら小さいから置けるのでは」と店舗づくりを始めたのがきっかけだったんです。
四角い柱の周りに展示台を設置して、ぐるっと一周するように時計を並べました。しかも数多くの商品を陳列できるように、棚板を縦に積んで展示スペースを増やす工夫をしました。それが展示スペースを上に重ねる立体展示のはじまりでした。

今でもデパートや多くの時計店では、スタッフは陳列ケースをはさんでお客様と対面で接客しますが、チックタックではスタッフはお客様の隣に並び、壁面に展示した商品に向いて接客します。必然的にお客様の後ろや横から声をかけることになりますね。
当時は商品を壁に掛けて販売しているのは絵画ぐらい。「スタッフが後ろから声をかけてくる店があるぞ」って業界で話題になったんですよ。その後、類似店が数多くできました。

2011年2月にオープンした札幌ステラプレイス店。
柱を取り囲むように陳列する手法は今も受け継がれている。


「平屋よりマンション」の考え方で、坪あたり売上高がアップ

松崎:

高い位置の棚に商品を陳列する際も、フェイス部分がお客様の正面に向くように展示できないかと考え、開発したのが「Cリング」と呼ばれるプラスチックの台座。Cの字の形をした輪に腕時計を掛けて、立てて陳列できるようになりました。当時、腕時計は陳列台にベタ置きするのが当たり前だったので、これは画期的でしたね。今ではいろんな店で使われていますが・・・。
縦に積み上げて商品を陳列すると、狭い面積にたくさんの商品を展示できるので、坪あたりの売上高がアップします。「平屋よりマンション」と同じ考え方ですよ。いきおい、同じぐらいの規模の他のテナントより売上が良いから、ディベロッパーからも喜ばれるわけです。それがひとつのきっかけとなり、パルコ以外の商業施設にもどんどん店舗が拡大していきました。

Cリング。チックタックの創始者が考案した。メーカーが付けるプライスカードや説明シールを取り外して陳列したのもチックタックが最初。


コンセプトを設けた展示コーナーづくり。見せ方にも工夫

松崎:

チックタックでは、四角い柱周りの立体展示のときから、四面の展示それぞれにコンセプトを設けてメッセージ性のある売り場づくりをしていました。またスペースごとにコンセプトを設けて商品をセレクトして販売する形態の時計店は、それまでなかったと思いますよ。
デパートは取扱ブランドの全商品をそろえるのが基本ですが、チックタックは1ブランドあたりのアイテム数を絞り込んで仕入れます。コンセプトに合った商品をまとめて陳列し、オブジェなどで飾りつけて展示していきます。お客様が雑誌を見ているような感覚で、楽しく商品を選べるように。いわば、編集作業をしているんですね。どんな商品をセレクトして、どう展示していくのか。その編集作業は、店舗ごとに独自に行っています。


山本:

展示にコンセプトを設けることは大切ですね。それは商品を魅力的に見せる方法の1つ。松崎さんの店舗づくりへのこだわりや発想の柔軟さは、私も見習いたいなと常々思っていますよ。


ディスプレイのデコレーションは各店舗のスタッフが独自に行う。既製品にイメージに合うものがないときは、オブジェを手作りすることも。


松崎:

山本さんはチックタックの特長をよく理解しているし、私の考え方もよく理解してくれています。僕はいつも山本さんに、形ではなく概念を話すんですよ。こういうのは好きとか嫌いとかではなくてね。山本さんがその概念をどう解釈し、提案してくれるのかを私は見たいと思っているんです。そこを考えられないデザイナーだと、応用がきかないんですよ。「これは違う」と言ったときに、別の案が出てこない。スタート地点に立ち返って、やり直すことができないんです。


山本:

施主様からの要望でデザイナーがいちばん困るのは、雑誌や何かを見て、こんな色がいいとかこんな形がいいなどの例を出されることなんです。それに依存しやすくなり、自由な発想ができなくなる。逆に、何を目指しているのかといった、根底にあるものを言ってもらえると、発想が自由にできます。時間のない中で集中して考えることができるんですよ。


松崎:

そうそう、山本さんはこちらのコンセプト提示に提案を加えてくれるんですよね。 各店舗のスタッフにも自由な発想で提案を加え、商品を魅力的に展示していくことを考えてもらいたいと思っています。


店舗づくりの極意 その1
ただ陳列するのではなく、店独自に編集した展示で「魅せて」売るべし

ビジュアルマーチャンダイジングに基づいた演出により、シーズンやトレンドに合わせたディスプレイで商品を陳列。
テイストやシーン、ターゲット別にコーナーを分けたテーマ展示で、ギャラリーのように「見て楽しみながら商品を選べる場」をお客様に提供するのがポイント。

  • アウトドアウォッチコーナー動物などのオブジェで、アウトドアの雰囲気を連想させ、
    ワクワク感を演出。
  • メンズトラディショナルコーナー洋書や万年筆を添えることで、落ち着いた大人の世界観を表現。
  • レディススタンダードコーナー女性への贈り物におすすめの商品をラインアップ。
    色とりどりの花で、季節感とギフトの雰囲気を醸成。
  • ポップ・カラフルデザインコーナーカラーリングを考えてオブジェを選択し、キュートで楽しい雰囲気に。

すき間時間をオリエンテーションに。山本氏が、多忙な松崎氏に負担をかけずに効率的なコミュニケーションをとる秘訣とは・・・。
提案サクセスストーリー チックタック編