納入事例

“都城市モデル”の省エネを⽬指し取り組んだカーボン‧マネジメント事業

都城市役所様 [宮崎県都城市]

総務部管財課

課⻑ 徳重 修⼀

環境森林部環境政策課

課⻑ 福留 忠

環境森林部環境政策課

主事 岩本 愛

宮崎県の都城市役所様は、環境省の「地⽅公共団体カーボン・マネジメント強化事業」の採択を受け、補助⾦の活⽤により市の5施設にエマネージ、LED照明、⾼効率空調機を導⼊。さらに熱源エネルギー⽅式の転換や運⽤改善等により、年間CO2排出量344.8t削減。削減率約40%を達成されました。プロポーザル⽅式で選ばれた株式会社九南様ご協⼒のもと、エマネージにて計測・分析・運⽤・改善を⾏い、⾏政サービスの質を確保しながら⽬標を上回る数値達成に成功されています。

  • エマネージとは…エネルギーの使⽤状況を計測して⾒える化、分析‧診断し、電気料⾦削減のための運⽤改善をサポートするサービスのこと。
本庁舎本館‧南別館:LED照明と⾼効率空調、エマネージの導⼊により年間CO2排出量187.1tを削減。
本庁舎執務室:窓側2列は無線調光タイプのLED照明(PiPit調光)を導⼊。⽇中は照度を落としてさらなる省エネを実現。
⻘井岳荘:LED照明と⾼効率空調、エマネージの導⼊により年間CO2排出量130.7tを削減。

都城市地球温暖化対策実⾏計画で
プロポーザル⽅式を採⽤

都城市は、宮崎県の南⻄部に広がる⾃然豊かで農林畜産業が盛んな街。市町村別農業産出額、中でも⾁類は全国1位、焼酎売上⾼も⽇本⼀を誇ります。市⺠憲章の中に「⾃然のめぐみに感謝し、豊かで美しい環境をつくりましょう」という⼀節があり、環境保護に⼒を⼊れておられ、2011年に「都城市地球温暖化対策実⾏計画」を策定されました。
2016年に環境省「地⽅公共団体カーボン‧マネジメント強化事業」の第1号事業の採択を受け、「第⼆次都城市地球温暖化対策実⾏計画」を策定。2017年に第2号事業に着⼿する際、プロポーザル⽅式にて施⼯業者の選定を⾏われました。
「今回の事業は、総務部管財課と環境森林部環境政策課がタッグを組んで取り組みました。
市の予算だけでは当初計画したCO2対策が実現できないため、補助⾦の採択によってLED照明などボリュームある設備更新を⾏い、さらなる低炭素化の実現を考えました。プロポーザル⽅式を選択したのは、設備更新による省エネ効果や分析⽅法について、私たちが持つ以上の専⾨知識や経験によって、よりよいアイデアを提案していただきたかったからです」。
選考の結果、多数の補助⾦取り組み実績があり、メーカーの優れた部分を結合させた提案に加え、エマネージを活⽤したさらなる省エネ提案が魅⼒だった株式会社九南様に依頼。市内に本社を構える地元の電気⼯事会社であり機動⼒にも期待できる点も評価のポイントでした。

エマネージを全5ヵ所に導⼊することで
省エネ効果を最⼤化

省エネ設備を導⼊した施設は、市庁舎本館‧市庁舎南別館‧⻘井岳荘‧南消防署‧⾼崎総合⽀所の5ヵ所です。すべての施設でエマネージを導⼊されました。
本庁舎‧南別館では約2,000台の照明器具をLED照明に更新。窓側2列に調光タイプを採⽤され、⽇中は照度を落としてさらなる省エネ化を実現。空調はスクリュー式ヒートポンプから分散型のモジュールチラーに変更されガスの予備機が不要になり、光熱費が⼤幅カットできました。
年間約18万⼈の利⽤者がいる市の温泉施設「⻘井岳荘」では、空調設備を全て⼊れ替え、910台のLEDダウンライトを導⼊。南消防署では、重油焚きであった浴室の給湯をエコキュートに替えてCO2排出量を削減。照明器具はLED化しながらかつ部分的にタスク‧アンビエント照明によって照度を抑え、さらなる省エネ化を図っています。⾼崎総合⽀所にはLED照明とパッケージエアコンを導⼊されました。
「本庁舎には電気専⾨職員や委託業者のエンジニアがおり、エネルギーの使い⽅に常時気を配ることができますが、出先機関にはそのようなスタッフは存在しません。九南さんのご提案もあり、当初は⾼崎総合⽀所だけに導⼊するつもりだったエマネージを全5ヵ所に導⼊しました」と徳重様はおっしゃいます。結果、さまざまな電気のムダが「⾒える化」され、エネルギーマネジメントシステムの必要性が改めて浮き彫りになりました。これがベースカットにつながったと喜ばれています。

多回路エネルギーモニタで回路を計測。
エマネージ専⽤盤にて監理。

⼤切なのはベースカットの蓄積と
全職員による⽬標の共有化

「第⼆次都城市地球温暖化対策実⾏計画」では、2013年度を基準年として、2030年度までにエネルギー起源のCO2排出量を45%削減することが⻑期⽬標です。計画期間中の5年間の⽬標としては、前年度⽐1.5%以上のCO2削減に取り組んでいます。
「CO2削減のために実践しているのは、ベースカットを積み上げること。例えばある公共施設の場合、未使⽤エリアが多いにもかかわらず、ムダな空調や照明が使われていたり、適正なカレンダー設定がされておらず、⼈がいないときに空調が運転されていたりしました。その点、今回のエマネージとP‧TEMの導⼊により、ネットワーク回線を通じて本庁でデータを収集し、前年度のベース電⼒量の把握や今年度実績の把握、来年度の⽬標値の設定などが容易になりました」。各施設の担当者にデータをグラフ化して⾒せることもできるようになり、省エネに向けての話し合いがしやすくなったこともエマネージの導⼊効果であるとおっしゃいます。
さらに設備改善だけでなく、運⽤改善を推進することも重要です。そのためには庁舎で働く職員様全員が⽬標を共有する必要がありますが、CO2削減量の数値だけではどうしてもイメージが湧きません。そこで、CO2削減⽬標を電⼒量削減⽬標に置き換え、職員向け省エネセミナーで啓蒙活動を継続。セミナーでは「使っていないPCの電源を落とす」「トイレの照明をこまめに消す」など、当たり前のことから意識改⾰を図られています。

エマネージによる計測結果をパソコンにて確認‧分析。

導⼊後の推進‧検証まで含めた
「都城市モデル」を確⽴

今回の省エネ⼯事では、「設備を導⼊した後の推進‧検証が⼤切」と、九南様から都城市役所様へご提案があり、3年間のサポート契約を締結されました。⼀般財団法⼈省エネルギーセンターやパナソニックをアドバイザーとして組織化されていたことも魅⼒だったと都城市役所様。「省エネルギーセンターの専⾨職員の⽅が各現場を⾒て回られ、エネルギーのムダの部分も発⾒し、どうすればエネルギー削減につながるのか具体的な提案までしていただきました。職員向けセミナーでも講師として年2〜3回登壇され、ご指導をいただいています。パナソニックからもさまざまなサポートを受けました」。
今後も都城市役所様は九南様に市内の公共施設の省エネ診断を依頼される予定です。実際に公共施設を訪れ、ウォークスルーを実施して電気の使⽤⽅法や運⽤⽅法を検証し、省エネアドバイスや有識者の意⾒を受けられます。「やはり各施設には私たちよりも九南さんから⾔っていただくほうが、説得⼒がある」と、福留様はおっしゃいます。
⼀連の⼯事が終了し、1年以上経過してCO2削減量を計測したところ、当初計画値の331.2tを上回る344.8tを削減。都城市役所様の「地球温暖化対策実⾏計画」は「都城市モデル」と呼ばれています。「今後も低炭素から脱炭素へ向けて、地球温暖化対策を省エネというわかりやすい形で進めていきたい」と、意気込みを語られました。

職員向けセミナーを定期的に実施(写真左)。また、職員向けに「節電川柳」を募集し⼊選作品を庁舎に貼るなどして(写真右)、啓蒙活動に努めています。
書家の紫⾈⽒による都城市PRロゴマーク。
市役所や商店街、グッズなどにも使⽤されています。

⼯事会社様

エマネージの活⽤でベースカットをご提案。
1年経過後もヒアリングを重ね、全体の改善提案を続けています。

株式会社九南様
[宮崎県宮崎市・都城市]

執⾏役員 リテール事業本部
副本部⻑兼宮崎リテール

ジェネラルマネージャー
黒⽊ 忠良

営業本部 省エネ事業推進部

サブマネージャー
⼤坪 ⾹織

「エマネージは機械制御だから失敗がありません。単なる設備の置き換えではなく、ダウンサイジングや調光の提案を必ずしています」。

株式会社九南様は、都城市に本社を、宮崎市に本店を構え、九州全域に⽀社をお持ちの電気⼯事会社様です。宮崎県では唯⼀のエネマネ事業者であり、経済産業省資源エネルギー庁の「省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業」にも応募され、採択されました。
同社では、多数のエマネージご提案実績があり、補助⾦申請の経験も豊富です。「都城市役所様の事業で計画値を13t程度上回る344.8tのCO2を削減できたのも、LED照明を調光したり、空調を時間帯により稼働させないようにするなど、エマネージによる機械制御で確実にコントロールできたから」と、お考えです。「エマネージを導⼊していただければ、失敗することはほぼありません」と、お客様には説明されているそうです。
また、照明器具更新の際には、単にLED照明への置き換えをご提案するだけではなく、ダウンサイジングや、調光を取り⼊れた機器の導⼊をお勧めしているとおっしゃいます。
「PiPit調光との出会いが衝撃的でした。調光率を簡単に変更できるため、⾮常に運⽤改善しやすく、今回のCO2削減効果の中でも、かなりのウエイトを占めていると思います。例えば、明るさが必要のない場所は30%に調光してもいいのですが、それよりもワンランク光束を落として50%に調光するという選択肢もあります。PiPit調光なら、こうした組み合わせがとても容易になり、メリットが⼤きいと感じます」。
「LED照明になって暗くなったとお客様に⾔われては困るので、ダウンサイジングに慎重になられている電気⼯事会社が多いのかもしれません。しかしお客様にもっと喜んでもらうためには、⼀つの部屋でも光束の違うライトバーを組み合わせるなどの細やかな照明設計や調光パターンを作るなどして、さらなる省エネ化を図ることが必要だと思っています。パナソニックが照度計算も⼿伝ってくれますから」と黒⽊様はおっしゃいます。
⼀⽅、今回の施⼯でもっとも苦労されたのは、スケジュール管理でした。24時間稼働する消防署施設の⼯事や、休業期間を最⼩限に抑えたい温泉施設などがあり、決められた⼯期内に⼯事を終えるため、調整が⼤変だったそうです。
また、環境省のカーボン‧マネジメント強化事業は初めての取り組みで、「申請書の作成⽅法が難解でしたが、パナソニックに協⼒してもらえて⼤変助かりました」と⼤坪様はおっしゃいます。
今後も、エマネージの分析や、職員様向けの省エネセミナーなどを通じて、都城市様の地球温暖化対策に協⼒して⾏きつつ、将来の抱負として「地球温暖化を起因とする⾃然災害が各地で増えているので、動く蓄電池として使える電気⾃動⾞の推進や、ZEBへの取り組みなどにもチャレンジしていきたい」と語られました。

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