電気の基本:力率

力率(りきりつ)とは

力率とは供給された電力のうち何%が有効に働いたかを示すものです。
電気製品の中には、電子基盤の中にコイルやコンデンサといった部品が組みこまれているものが多くありますが、コイルやコンデンサに交流がかかると、出力電力が下がります。
その電力の低下する割合のことを力率といいます。

例えば、
ある電気製品に電圧を100Vかけて電流が1A流れたとすると、電力は100V×1A=100Wのはずですが、実際は80Wしか得られていなかった場合、それは『力率80%』といういい方をします。

力率が高いと、それだけ器具の効率が高いということになります。電気代は基本的には力率の上下には関係しません。

電流値を求める場合の計算式

力率を考えなくてよいもの

力率の関係するもの

力率は%であらわしますが計算上では100で割って使用します。(力率80%なら0.8)

力率の関係ある電気製品 力率

蛍光灯照明器具 低力率

50~60%

蛍光灯照明器具 高力率

80〜90%

白熱照明器具

100%

洗濯機

70〜80%

掃除機

60〜75%

冷蔵庫

70〜80%

位相差(いそうさ)と力率

交流回路では、コイルやコンデンサがあるために、電圧と電流の力を出す方向が異なります。この方向の相違によって生ずる角度を電気では「位相差」といいますが、この位相差(角)をΘとすれば、cosΘを“力率”といいます。力率が悪い(電圧と電流の向かう方向の違いが大きい)と、同じ電圧でも力が外に出ないことになります。

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