スイートルームの寝室では、建築化照明がCLTの壁を柔らかく照らし出している

国産CLTを内装・断熱材に利用し木の温かさのあるインテリアを実現

2007年に開業した入浴施設を、宿泊ニーズの増加に対応するためホテル棟を増築し、リニューアルオープンしたスパホテルあぶくま。ホテル棟建設にあたっては国産CLTを外装下地材・内装材に用い、その断熱性能と木の温かさを活かした空間が追究された。「当社では、東日本大震災以降、国産厚板集成材(W.ALC,CLT)と鉄骨によるハイブリッド構法に取り組み、復興公営住宅など多くの建築に利用してきた。その延長線上としてホテル棟を計画した」と藤田建設工業株式会社一級建築士事務所 所長 高橋 幸吉氏。
この建築は環境省の『木材利用による業務用施設の断熱性能効果検証事業』の補助選択を受けており、その条件として国内木材(CLT)を用いることが求められた。同時に、各客室に温度センサを設置して、木材の断熱性能効果の検証が行われている。「ここに設置した木製ペレットを用いた熱電併給プラントが発生する、熱エネルギーをムダなく利用することもホテル棟建設の目的だった。温泉加温、床暖房、冷房、冬期間のロードヒーティングなど段階的利用によって有効活用している」と高橋氏。天然温泉とバイオマス発電を利用した温熱環境システムを併用する宿泊施設としても注目を集めている。

建築設計Report vol.29/2019年5月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

ダウンライトが木質壁にアクセントを与えている屋外に連続するペット同伴室

客室には目立たないように温度センサが組み込まれ木材の断熱性能を計測している

屋外を望む和室に設けられたペンダント

浴室の光が届く寝室

家族風呂に用いられた電球色ダウンライト


屋外が望める開放的なバスルーム


スパホテルあぶくま ホテル棟

所在地/福島県西白河郡西郷村
事業主/藤田建設工業株式会社
設計/株式会社バスクデザイン
施工/藤田建設工業株式会社
オープン/2018年11月

主な設備

● LEDベースライト ● LED建築化照明 ● LEDスポットライト ● LEDダウンライト ● ユニットバス ● エアコン ● 内装建材 ● 温熱環境計測システム

東北復興ソリューション