調光・調色機能を備える特注高演色LEDユニットが採用された2階展示室の固定ケース(左)

展示ケース用照明器具をLED化しタブレットによる調光・調色が可能に

1951年、鎌倉の鶴岡八幡宮境内に日本初の公立近代美術館として神奈川県立近代美術館が開館。1984年には大髙正人氏の設計による鎌倉別館が開館した。古都鎌倉にふさわしい重量感のある和の建築は、キャンティレバー構造を用いてエントランス上の左右に跳ね出した2階部分を特徴としている。2019年には鎌倉別館の改修工事が行われ、10月にリニューアルオープンを迎えた。改修にあたっては展示室の壁面を一新し、カフェと学芸室を新設。大髙建築の重厚な外観を残しながら、増築部分は白を基調に軽快で明るい意匠が採用された。照明に関しては、展示室・収蔵庫を含む全室の照明をLED化し、既存の蛍光灯照明およびハロゲンランプスポットをLEDスポットライトに一新。固定ケース内は展示物の色を忠実に再現する特注高演色LEDユニットに変更され、2700〜5000Kまでの色温度変更が可能となった。また、照明効果を確認しながら照度や色温度を直感的に設定・変更可能な専用タブレットが採用されている。学芸員の長門佐季氏は「1951年の開館以来『今』を意識しながら活動を続けてきた神奈川県立近代美術館の精神を鎌倉の地で継承するため、今後も今日的視点を持ってこれまで以上に展示の幅を広げていきたい」と語る。

建築設計Report vol.33/2020年5月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

2階展示ロビーには存在感を抑えながら壁面照度を確保できる導光板照明を採用2階展示ロビーには存在感を抑えながら壁面照度を確保できる導光板照明を採用

2階固定ケース照明は5000K(左)から2700K(右)まで個別制御可能2階固定ケース照明は5000K(左)から2700K(右)まで個別制御可能

作業灯には建築構造と一体化するシームレス照明を採用
作業灯には建築構造と一体化するシームレス照明を採用

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館

■鎌倉別館改修工事
所在地/神奈川県鎌倉市雪ノ下
施主/神奈川県
設計/株式会社国設計
電気工事/藤田電設株式会社
リニューアル竣工/2019年5月

主な設備

● 展示ケース用照明器具(高演色・調光調色タイプ) ● マルチ調光調色システム+カスタムアプリ ● ベースライト ● 導光板照明器具

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