市街地や周辺地域のライトアップとカラーを統一することで、回遊性と賑わいを高める試みが行われている旧居留地の神戸市立博物館

旧居留地に、まち歩きの楽しみと賑わいを創り出すライトアップ

神戸の旧居留地に建つ神戸市立博物館は、市立南蛮美術館と考古館を統合し、新しい人文系の博物館として1982年に開館。付近一帯は明治以降に発展した外国人居留地だったエリアで、ミナト神戸の中心地である。建物は1935年に竣工した旧横浜正金銀行神戸支店ビルを転用。桜井小太郎氏の設計によるもので、正面にドリス様式の円柱が立ち並ぶ新古典様式の建物は昭和初期の名建築と言われ、1998年には国の登録文化財に指定。その博物館が開館から35年を経て、設備と展示空間の見直しが行われた。
館長の大谷幸正氏は「リニューアルにあたって、地域に開かれ、より親しまれる博物館をめざすため、1階をフリーゾーンとし、2階には国宝や重要文化財を含む約7万点におよぶ所蔵品の専門展示室を設けるなど、展示計画を根底から見直した。同時に、ライトアップも季節やイベントに合わせてカラー演出できるように改修した。これは、周囲の街並みや夜間景観と調和を図り、季節やイベントによって夜のカラー演出を行うことで、まち歩きを楽しみ、回遊性を高めることで賑わいを創り出そうとするもの。神戸は海外から新しいモノを取り入れ、広めてきたDNAがある。これからも旧居留地ひいては神戸ブランドのブラッシュアップをめざし、地域の皆さんと協力していろいろな取り組みを進めていきたい」と語る。

建築設計Report vol.33/2020年5月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

季節やイベントに合わせたライトアップを毎日実施季節やイベントに合わせたライトアップを毎日実施

柱元に設置されたライトアップ用投光器
柱元に設置されたライトアップ用投光器

神戸市立博物館

■ライトアップ・リニューアル工事
所在地/神戸市中央区京町
施主/神戸市
デザイン監修/株式会社 LEM空間工房
電気工事/大昭電設株式会社
リニューアル竣工/2019年11月

主な設備

● ライトアップ演出用照明器具 ダイナワン