利用者が自由に席を選んで働けるフレックススペース。
天井の配線ダクトにはスポットライトをはじめ、LPS(Location Positioning System)などのセンサ類が配置されている

異業種企業がコラボレーションにより空間価値を創出するコワーキングスペース

ダイキン工業やオカムラ、パナソニック、ライオンなどの異業種メーカーが集まって立ち上げた株式会社point0が運営する、「point0 marunouchi」は、製品やサービスを働く人たちに試してもらう実証実験の空間でもある。異業種のコラボレーションにより空間の価値を創出し、オープン・イノベーションを加速化することを目的に2019年7月にスタートした。20年には清水建設や鹿島建設、野村不動産などもプロジェクトに参加し、現在の参加企業は17社(20年7月現在)。さらに、20年3月には日本のコワーキングオフィスとして初めて『WELL認証(WELL v2)』の予備認証も取得した。
取締役の豊澄幸太郎氏は「参加企業はここで新商品やサービスを試して事業化に結びつけることを目的とし、人の位置情報や温湿度などの環境データを収集・共有している。WELL認証取得にあたっては、出資しているダイキン工業・オカムラ・パナソニックが、3社の異なる得意分野(空調、ファニチャー、照明)におけるノウハウ・技術・商品を駆使することで実現した。感染症予防には免疫力の強化が重要なので、今後はWELL認証の要望が増える。その認証取得のコンサルティングも進めたい。ここでは人の位置情報が分かるアプリを開発し、公開している。今後は個人の働き方を色々な切口で解析・分類することにより、ユーザーが働く場所をリコメンドしていきたい。これまでのABW(Activity Based Working)はビルの中で働く場所を選んでいたが、今後はオフィスだけでなく、住宅やサードプレイスなど、生活の中で働く場所を選ぶようになる。そのためのノウハウを蓄積し、新商品やサービスとして事業化するためにフィードバックしていきたい」と語る。

  • 参加企業:ダイキン工業株式会社、株式会社オカムラ、パナソニック株式会社、ライオン株式会社、TOTO株式会社、株式会社MYCITY、アサヒビール株式会社、TOA株式会社、株式会社丹青社、ソフトバンクグループ株式会社、清水建設株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、野村不動産ホールディングス株式会社、モンデリーズ・ジャパン株式会社、セイコーエプソン株式会社、鹿島建設株式会社、日本マイクロソフト株式会社(順不同)

建築設計Report vol.34/2020年8月発行

「緑の回廊」は厳選された植物を豊富に配置

会社やチームごとに契約してサテライトオフィスのように
利用できるプライベートオフィス

3部屋あるミーティングルームはすべてデザインが異なる

エントランスに設置された顔認証システム KPAS。
プライベートオフィスにも設置されている

タスクライトと防音パーティションで集中力を高める「集中ブース」

WEBミーティングにも利用される防音の「フォンブース」

HCL(Human Centric Lighting)で心を整える「瞑想ルーム」

照明で催眠と覚醒を促しリフレッシュさせる「仮眠室」


LPSとKPASの情報で在室者が把握できる
シェアオフィス・アプリ


point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)

■シェアオフィス内装工事
所在地/東京都千代田区丸の内
事業主/株式会社point0
インテリアデザイン/クライン ダイサム アーキテクツ
内装設計・施工/株式会社オカムラ
オープン/2019年7月

主な設備

● LEDスポットライト ● LEDデスクライト ● LED建築化照明 ● 照明制御システム FreeFit light  ● LPS ● マルチ調光調色システム ● 入退室管理システム eX-SG light ● 顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システム KPAS