• 東急プラザ銀座
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施主:東急不動産株式会社 設計・外装デザイン:株式会社日建設計 外装照明デザイン:LIGHTDESIGN INC. 施工:清水建設株式会社 電気工事:株式会社きんでん

銀座の街にゆらめく「光の器」、東急プラザ銀座。
江戸切子をイメージしたファサードが照明と一体となり、
建築そのものが生命体のように発光し、
銀座のシンボルとして長く存在しつづける。
設計のコンセプトを具現化するには、
LEDダイナミック演出の新たな進化が不可欠だった。

光ゆらめくファサード演出動画 外装照明デザイン:LIGHTING INC.

LIGHTING POINT 光ゆらめくガラスのファサードに込められたLED技術。

POINT-1内外の灯りを伝える透明感と
ガラスの立体感を表現する「光量」

建物全体を包むガラスのファサードは、面積が約6000平方メートルもある。
そのボリューム感をやわらげ、豊かな表情を与えているのが、江戸切子のような立体感があるガラス面だ。照明デザインのコンセプトは、内外の光が協奏する透明感を保ちつつ、立体感を浮かび上がらせるというもの。その実現に向けて、パナソニックは、モックアップによる実験と検証を繰り返し、数値に裏付けられた最適な光量を提案した。

図:POINT-01

モックアップによる実験と検証を重ねて、街の光に調和し、テナントの内装照明と協奏する最適な光量へと導いた。

POINT-2ガラス面を均一に照射しながら
建物内部からのまぶしさを抑えた「光学設計」

テナントなど建物内部から光源が見えないように、LED器具は、ガラスのカーテンウォールを支える方立てに内蔵した。限られたスペースの中で、ガラス面を均一に照射しながらどこからもLEDの光源が見えないように納めるディテールを開発。あたかも、ガラス面そのものが発光しているようなファサード照明を実現した。

図:POINT-02

LED器具を方立てに内蔵。器具はパラボラ反射板を
備え、ガラス面を効果的に照射しながら建物内部からの
まぶしさを抑えた光学設計を行った。

POINT-3原色の強い光ではなく
銀座らしい上質な色調と、日本的な彩度の光

従来のRGB(赤・緑・青)の三原色にW(白)を加え、256の4乗というきめ細かな発色で、淡い色合いを再現した。RGBの各色から白色光を抽出する手法を考案。白を加えて、色を淡くする制御を可能にした。LEDデバイスは、RGBWの粒の並べ方にまでこだわっている。

図:POINT-03

41×22のマスに合わせて、約2000台の器具を制御。季節(二十四節気)×天候に応じて演出が変化する。

POINT-4優雅にゆらめく96パターンの演出
生命体のようにゆっくりと動き続ける光

有機的に変化する光の演出は、映像を照明データに変換することで実現したもの。リアルタイムで光色を調整できるソフトを開発し、感覚的な制御を可能にした。
また、理論的な調光カーブではなく、人が心地よいと感じるような光の変化も独自に開発。炎や水面の揺らぎを見るように、飽きることのない自然な光の変化を実現した。

図:POINT-04

光が変化するイメージをリアルタイムで調整するプログラム。RGB(赤・緑・青)のカラー映像とW(白)のモノクロの映像とを重ねて変換する。