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CD管(1重管) の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
CD管(1重管)とは?
【意味】
自己消化性がなく、使用の際は原則としてコンクリートへ埋設される電線管のこと。合成樹脂による電線管であり、可とう性(折り曲げることができる性質)を持ち、耐候性(雨風や日光にさらされる状況を耐える)がないことが特徴として挙げられる。
ただし、ケーブルの保護を目的に使用する場合はコンクリートへ埋設しなくてもよい。電線の保護の場合は、埋設するのが一般的である。
CD管はPF管などと比較して安価であることが多く、上記のように埋設せずに使用可能なケースもある。しかし、耐久性はPF管に劣ることが多いため、CD管の性質を生かすにはコンクリートに埋設することがおすすめ。
管の色はメーカー問わずオレンジで統一されている。
CD管(1重管)の使い方・施工方法
【使い方】
保護したい電線やコード類を管の中に通して使用する。電線やコード類が露出していると、劣化や火災につながる恐れがあるため、保護は必須である。
【施工方法】
自己消化性がないことから、コンクリート内へ埋め込んだり、ダクトに収めたりすることが必要である。
基本的に、ボックス(配線の分岐点や長い配管の接続に使うもの)を使用しない状態で、30m以上の配管は控える。
曲げ部分内側の半径は管内径の6倍以上となるようにする。ただし、呼び22以下のもので建造物の構造上やむを得ない場合は、管の内断面を著しく変形せず、管にひび割れが生じない程度まで半径を小さくして使うことが可能。
管と管の接続にはカップリング(接続に用いる機器)を使用し、直接接続は避ける。
CD管(1重管)の規格・種類
【種類】
次のようなサイズから、用途に合ったものを選択できる。なお、サイズは一例であるため、すべてのメーカーから購入可能というわけではない。
・内径:14.0mm、外形:19.0mm、長さ:50m
・内径:16.0mm、外形:21.0mm、長さ:50m
・内径:22.0mm、外形:27.5mm、長さ:50m
・内径:28.0mm、外形:34.0mm、長さ:30m
・内径:36.0mm、外形:42.0mm、長さ:30m
(参考:Panasonic、合成樹脂製可とう電線管:CD管)
内径と外形には5~6mmの差があるため、購入・選択時は両方の値を確認することがおすすめ。
CD管(1重管)の仕組み・特徴
【特徴】
合成樹脂でできていることから、折り曲げての使用が可能である。柔軟性が高いため、最低限の汎用性を持っている管といえる。
PF管と異なり、カラーはオレンジ一色。耐候性が低いため、基本的にはコンクリート内へ埋め込んで使用する。埋め込まずに使用することもできるが、施工条件によるため事前確認は必須である。
耐熱性も高くないため、常に日光にさらされる状況下での使用は望ましくない。
一方で、単価が低いことは施工業者にとって見逃せない点である。外気にさらされ続ける条件下での使用は難しいが、コンクリートへ埋め込むことで、CD管の弱点は克服できる。
性質と施工条件を理解し、PF管との使い分けができれば、コストカットにも一役買うだろう。
CD管(1重管)の廃棄方法
【廃棄方法】
合成樹脂管の主な廃棄方法は以下の3つ。
・産業廃棄物として処理
「産業廃棄物処理業」の許可を得ている専門業者に廃棄を依頼するパターン。依頼費用がかかるが、処分をプロに代行してもらえるため、確実性は高いといえる。
・自治体のルールに則って処理
企業はもちろん、家庭で廃棄する際は、各自治体が定める廃棄ルールに則って処分することも可能。ただし、企業が行う場合は、「産業廃棄物」として処分することが必要。一般ごみとしての処分は認められない場合がある。
・リサイクル業者に処理を依頼
業者によっては、引き受けてもらえる場合がある。事前に問い合わせておくことが無難。