ブレーカー・分電盤:ブレーカーの種類
ブレーカーは各種の電路異常による災害を防ぐため、負荷の特性・保護目的に合わせた3つの種類があります。
- (1)サーキットブレーカー(MCB)
- (2)モーターブレーカー(MMCB)
- (3)漏電ブレーカー(ELB)
- ・O.C付、サーキットブレーカー+漏電保護
- ・O.C付、モーターブレーカー+漏電保護
- ・O.Cなし、漏電保護専用
※O.Cとは、OVER CURRENT(過電流)の意味です。O.Cなしは、サーキットブレーカーと併せてご使用ください。
サーキットブレーカー(配線用遮断器)
【内線規程 1360節】
記号では、MCBもしくはMCCBと表します。(CB、NFBとも呼びます)
主な働きは、短絡(ショート)や過負荷による、配線(電線)上の過電流発生からおこる事故を防ぐことです。
※ 安全ブレーカーはHB(Home-Breaker)とも表され、MCBの一種です。
※ カタログに記載されている電圧以下で使えます。
モーターブレーカー(電動機保護用配線用遮断器)
【内線規程 1360節-4】
記号では、MMCBと表します。(漏電ブレーカーはELB)
モーター(電動機)負荷の始動および過負荷保護特性に合わせた遮断特性を持っています。
サーキットブレーカータイプと漏電ブレーカータイプがあり、負荷の用途によって使い分けます。定格容量に対する過電流時の遮断時間が、通常のものより長く設定されています。
漏電ブレーカー(漏電遮断器)
【内線規程 1375節】
記号では、ELBと表します。(ELCBとも呼びます)
主な働きは、漏電(電気が漏れる)による感電事故や、漏電火災を未然に防ぐことです。
負荷の特性・設置目的によって、動作感度が設定されています。
漏電ブレーカーは漏電保護を目的としたものですが、短絡・過負荷による過電流保護に対応したサーキットブレーカーの機能も 併せもった、“O.C付”が主流です。
漏電保護機能のみのものは、“O.Cなし”と言われ、機器組み込みなどに用いられています。
単3中性線欠相保護付ブレーカー
【内線規程 1360節-3、1375節-2】
単3回路における中性線欠相事故を保護する機能をもっています。
過電圧保護リード線がついており、これをブレーカーの2次側の中性(N)相に確実に接線しないと保護ができません。
サーキットブレーカータイプと漏電ブレーカータイプがあり、負荷の用途によって使い分けます。
漏電警報付ブレーカー・漏電表示付ブレーカー
漏電事故が発生した時、回路を遮断せずに漏電警報(表示)を出します。漏電が発生しても電源を落としたくない回路の漏電監視に使用します。
※ 漏電警報付ブレーカー・漏電表示付ブレーカーは漏電ブレーカーではありません。設置義務等をご配慮の上、使用ください。