ブレーカー・分電盤:モーターブレーカー
選定時のチェックポイント
モータは同一kWでも各メーカ、極数、型式、周波数によって全負荷電流値が異なります。モータとブレーカーはkWで合わせた上、電流値を合わせてください。
●注意1
モーターブレーカーは、ブレーカー1台につきモータ1台の保護ができます。
複合負荷(2台以上の負荷)の場合、モータの保護のためには、各々のモータ回路にモータ保護機器を設ける必要があります。モータは始動時、通常運転時に流れる電流の5〜7倍の電流が数秒間流れます。
●注意2
高効率モータをご使用の場合は(メーカーごとにモータの始動電流が異なるため)モータ始動時にブレーカーが動作し、使用できないことがあります。必ずモータメーカーにモータの始動特性を確認のうえ、ご使用ください。
モータ特性
ヒューズや一般のサーキットブレーカー(MCB)では、モータ保護ができません。
ヒューズや一般のサーキットブレーカーなどは電線保護用としての過電流特性はもっていますが、モータの始動特性、過負荷保護特性とは適合していません。
サーキットブレーカーの場合
負荷機器の始動特性に合わせたブレーカーの選定が必要です。
負荷として使用する機器(ex.白熱灯、蛍光灯、水銀灯、ヒーター、モータなど)の電源をONした時に流れる電流には、 それぞれ特長があります。負荷機器の特性とブレーカーの動作特性が適合していていなければ、ブレーカーはトリップする 恐れがあります。始動時大きな電流が流れる負荷機器がある場合は、動作特性図で確認してください。
●始動時の特性(例)
特殊モータ保護装置
モーターブレーカーは始動電流600%で始動時間が2秒以下の一般モータに適合していますので、これ以上に始動電流、始動時間が大きいモータでは、トリップすることがあります。右記のようなモータは注意してモーターブレーカーを選んでください。
① 始動電流の大きなモータ あるいは始動時間が長いモータ
② 拘束時の許容時間が極端に短いモータ
③ 間欠、寸動運転の激しいモータ
④ エアコンなどの複合モータ
⑤ インバータ回路