電気の基本:コンセント

住宅で使われるコンセントの種類

100Vコンセントは左右の極の長さが違います

AC15A100V用コンセントの極形状は左側が右側より2㎜長くなっており、電源の接地側(いわゆる中性線側)を左側に接続するよう義務付けられています。(電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について)
また、左側の極には接地側を接続するよう表示も義務付けられており、(電気用品安全法)「W」(WHITEの意:電線の白側が接地側なので)と表示をしています。200Vは共に電圧側になるのでこの区別はありません。

接地極と接地端子(アースターミナル、アース端子)どう使い分けますか?

どちらも目的と役割は同じ機器にアースをとるものですが、用途により、下記のような違いがあります。

●接地極
主に可搬性の求められる機器(オフィス用コンピュータなど)
オフィス、工場に多いが、住宅ではまだ少ないものの、電気機器の安全性を高めるため、今後、接地極付の機器が増えることも考慮して、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ用などの水まわりのコンセントやエアコン用コンセントは接地極付を使用することが義務化されています。

●接地端子
設置後あまり動かさない機器(洗濯機、電子レンジ、パソコンなど)
住宅で“アース付コンセント”といえば、接地端子付コンセントを指すことが多いです。

解説

コンセント設置の基本住宅で使われるコンセントの種類

下表を参考に各部屋にコンセントを配置します。

住居部分の標準的な部屋の広さによる、所要コンセント取り付け箇所数は次表の通りとします。
電気機器の増加に伴い13㎡(8畳)以上の部屋にはコンセント5個以上が推奨されています。
こうした背景から、1部屋1分岐回路での設計をおすすめします。

内線規程 3605-10:住宅におけるコンセント数

場所 コンセント施設数(個) 想定される主な機器
100V 200V
居室 5㎡(3畳~4.5畳)

2

冷暖房機、電気スタンド、オーディオ、
DVD、テレビ、パソコン、電話、
扇風機、ホットカーペット、掃除機など
7.5~10㎡(4.5畳~6畳)

3

1

10~13㎡(6畳~8畳)

4

13~17㎡(8畳~10畳)

5

17~20㎡(10畳~13畳)

6

台所

6

1

電子レンジ、冷蔵庫、食器洗い器、炊飯ジャー、
ホットプレート、コーヒーメーカーなど
食事室

4

1

トイレ

2

温水洗浄式便座、換気扇
玄関

1

掃除機、熱帯魚水槽
洗面・脱衣所

2

1

洗濯機、衣料乾燥機、ドライヤーなど
廊下

1

掃除機

[備考1]コンセントは1口でも、2口でもさらに口数の多いものでも1個とみなします。(コンセントは2口以上のコンセントを施設するものが望ましい)

[備考2]エアコン、据付型電磁調理器、大容量機器、換気扇(トイレ除く)、庭園灯、浄化槽、給湯器、ベランダ、車庫等のコンセントは、この表の設置数とは別に考慮します。

内線規程 3202-3:接地極付きコンセントなどの施設(2022年12月改定)

内線規程 3202-3:接地極付きコンセントなどの施設(2022年12月改定)

  • 接地用端子の付いた接地極付きコンセントの施設が望ましい。これは、差込プラグ側が2極の場合でも機器側の接地線を接地用端子へ確実に接地を行えるようにするためである。

“内線規程”って何?

内線規程は、電気設備の技術基準の解釈をより具体的に定めた民間自主規格です。

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