時代のトレンドに対応した
これからのオフィス照明
必要な部分を
必要な分だけ照らす
INTRODUCTION
オフィスをガラっと
変えるキーマンは、
もしかしたら照明
かも知れません。
あらゆる仕事が日々、最適化されていく時代です。
それを支えるオフィスもまた、これまでと変わらず
いい仕事が次々と生まれる空間であって欲しい。
ある意味、オフィスは大きな仕事道具と言えるかも知れません。
イノベーションの源泉となる、
生産性を高めるオフィスレイアウト。
社員間のコミュニケーションを引き出す什器。
疲れた頭をリフレッシュさせる空間。
それらを支え、効果を最大限引き出す可能性があるライティング(照明)。
これから充実したキャリアを築いていく従業員にとっても、出社するのが楽しみな、あかぬけたオフィスであることは重要です。
経費削減や環境対策
といった経営課題に応えながら、
オフィスがあかぬけるには
どうすればよいか。
照明の選び方・つけ方・照らし方ひとつで、
オフィスが魅せる表情は大きくあかぬけます。
パナソニックは、そんな照明による
オフィスのあかぬけを、照明の枠を越えた
多様な器具で実現します。
CASE STUDIES
あかぬけるオフィス
の事例
島型のオフィスレイアウトから、フリーアドレスを起点とした
ABW型のオフィスレイアウトに一新しました。
照明はスポットライトをメインで活用。
オフィス全体をあえて均一に照らさず、什器1つ1つに
ピンポイントで光を当てることで、什器ごとの個性を引き出します。
空間内に光の強弱をつくることで、メリハリある印象を与えます。
自然の要素は、オフィスワーカーの精神面に良いとされており、
観葉植物の存在は非常に重要です。
小さな観葉植物でも、ピンポイントでスポット光を受けることで、
そのデスクで最も存在感を放つ主役となります。
窓際にはペンダントライトでカジュアル感を持たせ、
ふと外を見た時のホッとした落ち着きを感じさせます。
会議の際、議論は一辺倒なものではなく、
多角的な広がりを持たせることが重要とされます。
その為には、その場の環境・印象が非常に重要。
この会議室では、照明をあえて不均一でまばらな配置とすることで、
議論者たちの創造性を膨らませ、クリエイティブな思考を促します。
INTERVIEW
「メリハリ照明」
開発ストーリー。
「メリハリ照明」開発者
大塚勇治
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
マーケティングセンター
非住宅推進部法人営業推進課
省エネと働きやすさを同時に実現する
「メリハリ照明」。
プロジェクトが立ち上がったのは2022年のことだという。発足した理由についてライティング事業部マーケティングセンター非住宅推進部法人営業推進課の大塚勇治さんに聞くと、「コロナ禍で出社をする機会が少なくなり、ワークスペースの考え方が大きく変わった点が大きいと思います」と話してくれた。
「リモートワークというスタイルが登場したことで、どこでも仕事ができるようになった。オフィスに行くときは打ち合わせや部内の仲間とのやり取りなど、コミュニケーションが重要になりました。それなら、蛍光灯の真っ白な灯りよりも、ペンダントライトの優しい灯りのほうが話しやすいし、モチベーションもあがると思うんですよ」
もともとパナソニックでは“心の豊かさとエコの両立”を目指し、働きやすい照明空間とは何かを考えてきたという。コロナ禍の影響だけでなく、「この会社で働きたい!」と思ってもらえれば採用にもプラスになるし、離職率も減る。さらには生産性の向上にも繋がるとなれば、どの会社も取り組まない理由はないのだ。
「昨今では調光のできるLED照明を入れて、省エネをはかるやり方が最先端とされていました。LEDに替えればもちろん省エネにはなりますが、私たちはさらに踏み込んだコスト削減と、環境づくりができないかと試行錯誤を続けました。マーケティング担当や研究部門にも動いてもらい、どういう照明空間が実現可能なのか、調査をしてみたんです」
そのなかで考えついたのが、照度の高い
場所と低い場所を
作り、空間に奥行きと
ゆとりを持たせる
やり方だった。
「そもそも照明業界には、必要なところに必要な灯りをつけましょう、という“適所適光”という考え方があります。その場合、執務室は明るく、休憩室は暗く、という場所ごとに照明を変える方法になるのですが、私たちはひとつの部屋のなかでそれが実現できないかと考えました。そこで照度を細かく調整するためのイージーアップ配線ダクトを考案したんです。天井に取り付ければ、机の上はしっかり照らし、すぐ脇の通路は照度を下げるといった微細な調光が可能になる。従来のオフィスは均等に750ルクスで照らしているところを、場所によっては半分の照度で照らすことができる。消費電力を下げられるんです」
研究部門に実地検証をしてもらったところ、この照明環境のもとで働くと集中力やモチベーションが上がるという結果も出た。お客さまに紹介するための言葉は「メリハリ照明」に決めた。
「いつもは案を出して会議をして多数決で決めるんですけど、僕は『メリハリ照明でいきます!』って言い切っちゃったんです。そうしたら『それええやん』って通ってしまって。もともと社内でも照度差をつけるときは『メリハリ付けよう』と言うのが当たり前で、デファクトスタンダード化していたところもあったんです。それに、工事会社さんや施主さんが『パナソニックさんのあれなんだっけ』とならずに、パッと口に出せたほうがいいなと思ったので、メリハリ照明という言葉はぴったりだなと。ルクスという単位もわかりづらいと思ったので、自分たちで“メリハリ値”という照明指標も作りました。メリハリ値が『1』がいちばん明るく、数値が大きくなるにつれてトーンが落ち、没入感が増していきます」
なかには「今までの蛍光灯の灯りのほうが明るくていい」という人もいるそうで、特に世代によって嗜好の違いが出やすいという。大塚さんは「それも選択肢のひとつです」と言う。
「オフィスの照明はひとつだけじゃなくて、選択肢があるってことを知ってもらいたいなと思いますね。世代のギャップはあると思いますが、調査の結果、これから社会人になる20代や、働き盛りの30代、40代の方々は、メリハリ照明に居心地の良さを感じやすいことも事実です。そういう声をもっと届けて、メリハリの効いたオフィスを作るお手伝いをしたいと思っています」
ONLINE SEMINAR
ONLINE SEMINAR
BY
WATARU SATO/ WATARU ARCHITECTS
感性と照明
オフィスになぜ「感性」が必要なのか?昨今、オフィスで働く環境は均一的なものから、集中したり、リラックスしたり、シーンにあわせた環境づくりが
より重要になってきています。
東京の麻布台ヒルズ、コクヨのサテライトオフィス「n.5」、未来コンビニの3つの事例紹介から「感性」と「照明」の関係性を説明します。
シンボル性と照明
重要な「企業ブランディング」をどのように表現するか。
佐藤氏が考える3大原則は「わかりやすさ」「伝わりやすさ」「面白さ」。
照明は「空間」を構成する要素の一つであり、それが同時に三大原則に助長されることにより、シンボル化されます。それを設計事例をもって説明します。
デザイン思想と照明
佐藤氏自身のデザイン思想について。「個と全体をつなぎ、異なるスケールを接続する」
「動詞を単位に動きをとらえる」「抽象性から生まれる余白と汎用性 ~デザインの主語を変えられる自由度」
この3つを設計事例と共に、その中で使われている照明を思想になぞらえ説明します。