光害(ひかりがい)問題に対する取り組み 星空に優しい照明 DarkSky
「星空の街」に選定された岡山県井原市の「美星町観光協会」とともに光害(ひかりがい)対策型の防犯灯・道路灯を開発。ダークスカイ(DarkSky)に「星空に優しい照明」としてパナソニックが日本のメーカーで初めて認定されました。
DarkSky(ダークスカイ)とは
光害問題に対する取り組みで、世界的に先導的な役割を担う組織。
1988年に設立され、アリゾナ州ツーソンにある本部と世界18ヵ国の60以上の支部を有するNPO団体で、天文関係者を中心に、照明技術者、環境学者、教育者、法律家などで構成されています。
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星空に優しい照明とは
光害問題に取り組むNPO団体であるDarkSkyが規定した、星空保護区における屋外照明の基準を満たした照明です。基準では、星空を見えにくくする上方への光の漏れがないこと、青色光が少ない電球色となる3000K(ケルビン)以下の色温度であることが求められています。
星空保護区とは
DarkSkyが2001年に始めた認定制度で、光害の影響のない暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度です。
全部で5つのカテゴリーがあり、全カテゴリーを総称して、国内では「星空保護区®」と表記しています。
岡山県井原市「美星町観光協会」からの要望に応じて防犯灯と道路灯を開発、納入
1988年に環境庁から星がよく見えるまちとして「星空の街」に選定された美星町は、2019年3月に美星町観光協会が井原市の全面協力のもと、町や市といった自治体単位が対象となるDarkSkyの「星空保護区(コミュニティ部門)」の認定を目指すことになりました。パナソニックはその趣旨に賛同、協力し防犯上の必要な明るさを保ちつつ上方光束率0%かつ、色温度3000K以下の仕様となる特注品を開発、設置などを行い、2020年1月に防犯灯と道路灯が「星空に優しい照明」の認証を取得するに至りました。
その後、美星町内の約440台の防犯灯などが「星空に優しい照明」の認証を取得した防犯灯に取り換えられました。さらに2021年3月には道路灯(高出力タイプ)が、「星空に優しい照明」の認証を取得し、7台が美星町内の県道沿いに採用されました。これらの取り組みの結果、2021年11月1日に美星町は、アジア初※の「星空保護区(コミュニティ部門)」に認定されました。
- アジア地区におけるDarkSky「星空保護区(コミュニティ部門)」として(2021年11月2日現在 ダークスカイ・ジャパン調べ)
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以前に設置されていた白色LED防犯灯
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設置したカットルーバ付きの電球色LED防犯灯
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天体観測の好適地、岡山県井原市「美星町」
に設置された防犯灯設置したカットルーバ付きの電球色LED防犯灯が優しい光でまちを照らし、美しい星空を眺めることができます。
DarkSky認証を取得した光害対策型の防犯灯・道路灯
DarkSkyによる「星空に優しい照明」に光害対策型の防犯灯と道路灯が認証を取得しました。
防犯灯 | 道路灯 | |
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器具 | 特注品 |
加工品 |
寸法図 |
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