<プロジェクト概要> 埼玉県坂戸市は、都心への利便性が高く、10万人都市に発展。 表玄関である坂戸駅は1日の乗降客2万7千人と、多くの住民、通勤者が利用している。 坂戸駅北口は人が集い憩う場として、歩行者の交通安全性と回遊性を高め、駅周辺の活性化を目指す。 基本計画作成にあたり、参加者がアイデアを出し合うワークショップ方式を採用、住民主体のまちづくりを進めている。 |
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基本計画の可視化により、関係者とのイメージ共有化が効率的に実現
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「基本計画をビジュアルで伝えたい」と、環境計画支援VRを採用 坂戸駅北口周辺地区は、都市再生事業の一環として、駅を中心としたまちづくり計画が進められています。 今後、中期的・長期的な展望に立ったまちづくり検討を行う際に、将来のまちの姿をビジュアルで表現できる VRが活用できると思いました。 サイバードームを見学し、近隣の駅前開発の事例も参考にした上で、 まちづくりのコンサルタントである東武計画さんに、坂戸市ならではのVRの活用方法を相談しました。 基本計画がひと目でわかるように、文字情報ではなく、ビジュアルで訴求したいと市の財政当局を説得し、 駅舎、駅前広場、周辺道路の基本計画案をVRで作ることになりました。
イメージが瞬時に伝わりコミュニケーションギャップを解消 従来の図面やパースでは、一般の人が頭の中で立体化するのは難しく、人によって想像の仕方も違います。 VRはひと目で的確に情報を伝えることができるので、コミュニケーションギャップがなくなります。 市議会への説明会や市民を対象とした勉強会で、VRによる映像でプレゼンしたところ、 的確に計画概要をご理解いただけたため、検討が必要とされていた要素についての意見交換がその場ですぐにできました。
たくさんの人の意見を1点にフォーカス 一般市民に向けた場合に、VRのよさは一段と際立ちます。 一旦図面を書き出すと、後半でこう変えてほしいという要望に、図面上でムリがわかっている場合は、 その場で「ムリです」と答えるしかない。でもVRを使うと、たとえば道路幅を少し広げたいといった要望に、 初動期にシミュレーションして「仰るとおりにするとこうなります。 すると、ここの建物に移動してもらわないといけませんね。でもよく見ると、現状のままでもそれほど 問題はないですよね」と納得できる説明が可能になります。 VRはまだ情報の固まっていない状態でもカタチにでき、方向性を伝えて整合していく時に、 途中の変更にも柔軟に対応できます。融通のきく、成長していけるデータなので、まちづくりの初動には最適です。 計画が進めば、VRでディテールの作り込みをしていけばいいのです。全体像が見えて、ディテールも見える。 リアリティを追求するのがすべてではありません。見方・考え方はたくさんあります。 たくさんの人の意見を1点にフォーカスしていくためのツール、それがVRです。
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駅前広場の計画案をさまざまな角度から検証
周辺道路から見た駅前広場や駅舎の見え方、駅舎から見た駅前広場の見え方などを検証。
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駅前広場の形状や動線、樹木の配置、駐車場の位置、横断歩道の位置などを比較検討。
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駅周辺の主要道路の計画案をシミュレーション
駅前通りの電柱の地中化による景観の違いや、樹木の高さ、照明の変更などを検討。
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駅前通りの現況イメージ
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駅前通りの将来イメージ
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上空からの視点で「都市計画道路」の計画イメージをシミュレーション。
都市計画道路整備前のイメージ
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都市計画道路整備後のイメージ
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