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B種接地 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
B種接地とは?
【意味】
系統接地とも呼ばれ、高圧または特別高圧から低圧に下げる変圧器低圧側の中性点に施される接地工事。
日本の需要家の電気回路は、ほとんどが接地系で構成されている。変圧器二次側をB種接地で大地と接続し、接地された変圧器の二次側から電源が供給されている。
B種接地工事は接地工事の中で唯一、電気系統(電路)の充電部分に施す接地方式。
変圧器二次側に設けるB種接地工事は単独接地とし、構造体接地と接続しない方式が一般的である。
接地工事で求められる接地抵抗値は電技解釈第17条に定められた、E(B) = 150/Ig [Ω]という式で求められる。
Igとは「1線地絡電流」の事。
これは変圧器の高圧と低圧が接触(混触)した際に、B種接地線に流れる地絡電流を指す。
この数値は、電力会社の配電線が持っている対地静電容量から算出するものであり、この数値は公開されていないため、電力会社に問い合わせる必要がある。
B種接地工事の役割は主に以下
・低圧電路と高圧電路が接触(混触)した際の低圧側電位上昇の抑制
・低圧側地絡時の健全相電位上昇の抑制
・低圧電路の地絡継電器・漏電遮断器の確実な動作
等があり、電路を安全に取り扱う上で欠かせない接地工事である。