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接地抵抗とは?

【英語名】
Grounding resistance(グランディングレジスタンス)

接地抵抗とは、接地と抵抗の2つの言葉からなる。
接地は、電気設備や構造物を導体によって大地(アース)と電気的に接続することである。

抵抗は、かかる力に対して逆らうことである。
この2つの言葉を合わせて接地抵抗となる。
つまり、接地抵抗とは電気設備や構造物への電気の通りやすさを表している。

さまざまな設備や構造物を電気から守るために接地工事を行う。
接地工事の種類によって接地抵抗値の規定がされている。

接地抵抗値を表す記号は、「Ω:オーム」
また、電流と電圧で接地抵抗を求めることもできる、これを「オームの法則」という。

接地抵抗の仕組み・使い方

【使い方】
接地工事をすることで、電気設備などの機器や人体に電流が流れることを防ぐ。

【施工方法】
接地棒や接地銅板、低減剤や銅製網メッシュシートなどを使用し、接地抵抗値を確保する。
大地に電流を流すため、地中に接地用品を埋設して接地抵抗値を出す方法が主流である。
D種接地工事を例に挙げると以下の通りの手順となる。

1)接地棒を打ち込むために地面を掘削する。
接地棒を打ち込む際は、地面より750mm以下の場所に打たないといけない。(電気設備技術基準による)
そのため、掘削が必要である。

2)接地棒を打ち込む
接地棒は、ハンマーで打ち込むこともできるが専用の打ち込み工具もある。
接地棒打ち込みの際は先に埋め込んである配管等に当たらないように、細心の注意を払わなければならない。

3)接地抵抗値測定をする
D種接地工事の場合は、接地抵抗値を100Ω以下に落とさないといけない。
接地抵抗計を使用し、規定値まで接地抵抗を落とす。

4)埋め戻し
接地抵抗値が規定値に達した後に、アース棒に接地線を繋いで地上まで伸ばす。
その後に、掘削した開口を埋め戻して施工完了となる。

接地抵抗の仕様・スペック

【規格・種類】
接地には保安用接地や機能用接地、雷からの保護などさまざまな役割がある。

1)保安用接地
電気設備の事故により、感電災害や火災などを防止するための接地である。
A種からD種までの接地は、保安用接地に分類される。

2)機能用接地
電気設備などの機器が安定した動作がをできるようにするための接地である。

3)雷保護用接地
建築物および人間の保護や電気機器を保護するための接地である。
雷の大電流を大地に流すのが目的である。

保安用接地には以下のような種類がある。

1)A種接地工事
高圧の電気機械器具の金属製の外箱や避雷器などにする接地工事である。
マンションの屋上の避雷針工事や鉄塔などの接地で施されることが多い。
接地抵抗値は10Ω以下と規定されている。

2)B種接地工事
高圧と低圧を変成する変圧器にする接地工事である。
接地抵抗値は150Ω以下と規定されている。

3)C種接地工事
300Vを超える低圧電気機械器具や金属管にする接地工事である。
電動機や充電設備などでC種接地工事が施されることが多い。
接地抵抗値は10Ω以下と規定されている。

4)D種接地工事
300V以下の低圧電気機械設備や金属管にする接地工事である。
電柱を設置する際にD種接地工事が求められることが多い。
一般住宅の電子レンジや冷蔵庫などはD種接地工事である。

接地抵抗値は100Ω以下と規定されている。

接地抵抗の仕組み・特徴

【仕組み・特徴】
接地抵抗を取るために、アース棒や銅板、低減材などを使用し接地抵抗値を確保する仕組み。
接地抵抗値は接地抵抗計で測定することができる。

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