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小出力発電設備 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
小出力発電設備とは?
【英語名】
Small capacity generating plant(スモールキャパシティジェネレーティングプラント)
【意味】
小出力発電設備とは、電圧600V以下の電気を発電する発電設備である。
小出力発電設備は、電気事業法で一般用電気工作物に定められている。
電気を使用するために電気工事で設置する、電線路や電気器具などを電気工作物という。
電気工作物は、大きく分けると事業用電気工作物と一般用電気工作物の2種類がある。
事業用電気工作物は、電力会社や工場に設ける発電所や変電所、送電線などの高圧(直流1,500V以上、交流600V以上)、特別高圧(直流・交流7,000V以上)を受電する電気工作物。
小出力発電設備が属する一般用電気工作物は、一般住宅や小規模店舗・事業所などで、低圧(直流750V以下、交流600V以下)を受電して、100V~200Vの電気を利用する電気工作物である。
以前は一般用電気工作物に小出力発電設備が含まれていなかった。
しかし、1995年の第一次電気事業制度改革で電気事業法が一部改正され、小出力発電設備も一般用電気工作物になった。
一般用電気工作物の電気工事には、第一種電気工事士か第二種電気工事士の有資格者が従事できる。
小出力発電設備の仕組み・使い方
【対象】
小出力発電設備の対象は、600V以下で、次に適合するものである。
1)太陽電池発電設備で、出力が50kW未満
2)風力発電設備で、出力が20kW未満
3)水力発電設備で、出力20kW未満(ダムを伴うものを除く)
4)火力発電設備で、出力10kW未満の内燃力を原動力とするもの
5)次のどれかに当てはまる燃料電池発電設備で、出力10kW未満
・固体高分子型もしくは固体酸化物型の燃料電池発電設備で、燃料・改質系統設備の最高使用圧力が0.1Mpa(液体燃料を通す部分では1.0Mpa)未満
・道路運送車両法の第2条第2項に定めてある自動車に設置される燃料電池発電設備(当てはまる自動車の動力源に使用する電気を発電するもので、圧縮水素ガスを燃料にするものに限る。)で、道路運送車両の保安基準第17条第1項と第17条の2第5項の基準に適合しているもの
6)発電用火力設備に関した技術基準を規定した、省令第73条の2第1項に定めたスターリングエンジンの運動エネルギーを原動力にしている出力10kW未満の発電設備
以上が小出力発電設備の対象条件である。
ただし、50kW以上となる発電設備は除く。
また、同じ施設の設備を電気的に接続したもので、合計の出力が50kW以上となるものも除く。