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始動電流 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
始動電流とは?
【意味】
始動電流とは、電動機を起動する時に最初に流れる電流のことである。
電動機が無回転の状態から、定格回転速度まで到達する間は、加速力が必要なため一時的に負荷が高くなる。
そのため、始動電流は定格電流以上の大電流が流れ、その大きさは5倍から7倍にも及ぶ。
電動機にそのまま始動電流が流れた場合、電動機から異常な発熱が起こり、焼損や火災の原因になるため、定格出力が0.2kwを超える電動機には、過電流を自動的に阻止する装置を設ける必要がある。
一般的にはサーマルリレーを用いる場合が多いが、「モーターブレーカー」と呼ばれる電動機の保護専用の遮断器が使われる場合もある。
その他の方法として、始動電流を抑えるための減電圧始動器という機器が用いられる場合もある。
また電線の太さにも注意が必要である。
電線の太さは、電動機の定格電流の合計の1.25倍(定格電流の合計が50Aを超える場合は1.1倍)以上の許容電流のあるものを使用しなければならない。