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HIVE など

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管とは?

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管とは、強度が高い合成樹脂管の一種。別名HIVEともいう。

硬質塩化ビニル電線管(VE)が電気工事現場ではしばしば使用されるが、VEよりもさらに強いのがHIVEである。

HIは「High impact」=耐衝撃性からきていると言われている。
CVやVVFなどの電力ケーブルや光ケーブル、LANケーブルなどの通信線を通す配管として用いる。

VE管よりも強度が高いということで、より過酷な環境下でも使用できる。
金属管並みの強度を持ちつつも曲げ加工が比較的楽で、軽量のため使用できる現場は多岐にわたる。

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の仕組み・使い方

【使い方】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管は、本体への接地工事が不要で、かつ、腐食および酸化しないため、屋外の厳しい環境の中でも使用できる。
耐衝撃性で耐候性や耐久性も高く強度も高い。
曲げ加工はトーチランプであぶって本体を柔らかくして曲げる。
ただし、曲げ半径は外形の6倍以上という決まりがある。あまり曲げ角度がきついと、配線が通りにくくなる。

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の仕様・スペック

【規格】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管(HIVE)はVE管と同様にさまざまな配管サイズや配管付属品がある。

電線管の色もベージュやグレー、ブラックなどがある。耐衝撃性や耐候性に優れているHIVE管だが、爆燃性粉じんや可燃性のガスが発生する場所では使用が禁止されている。

【種類】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管は合成樹脂管の一種という説明をしたが、この他にも以下のような種類の合成樹脂管がある。

1)硬質塩化ビニル電線管(VE)
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管よりも強度は少々劣るが、施工用途は多岐にわたる。

2)合成樹脂可とう電線管(PF・CD)
可とう性を持った合成樹脂管として、幅広く使用される。PF管は自己消火性があるが、CD管は自己消火性がない。自己消火性とは、火があたっているときは燃えるが、火が離れたときに自然に火が消える性質のことである。

3)波付硬質合成樹脂管(FEP)
PF管やCD管より硬く強度があり、耐候性や耐久性も優れている可とう管である。
主に、埋設配管で使用されることが多い。

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の仕組み・特徴

【仕組み】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管は合成樹脂管の一種で塩化ビニルという絶縁体である。
そのため、電線管に接地を行う必要がない。

【特徴】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の特徴は以下の通りである。

1)屋外での露出配管として使用することが多い。

2)塩化ビニル製のため、加工がしやすい。

3)金属管のように、配管同士を接続するカップリングやプルボックスなどの配管材の種類が多い。

4)配管の長さは1本が4mのため、キャリアの付いていない普通車で運搬することができない。

耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の廃棄方法

【産廃方法】
耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管は、廃プラスチック類として産業廃棄物処理する。

一般家庭で処分する際は、各自治体ごとにルールが決められているので、処分前に確認することが望ましい。

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