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ルームエアコン の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
エアコン、AC など
ルームエアコンとは?
【英語名】
room air conditioner(ルーム エアー コンディショナー)
主として住宅やビルの小さい部屋の空調等に用いられる空冷式小型エアコンの総称。
ルームエアコンには壁掛け式、床・壁埋め込み式、床置式、窓用などがあるが、壁掛け式が一般的となっている。
冷房能力は2.2kW~6.3kWで、室内機1台に対し室外機も1台となっている(窓用は室外機の設置不要)。
人間の活動に最も適した温度・湿度・気流分布に調節し、同時に空気中の塵埃(じんあい)を除く役割を果たす。
近年は冷房だけでなく、加湿、除湿、空気清浄、暖房を含めて年間を通しての空気調和の役割を果たし、普及が目覚ましい。
配線図の図記号としては、四角の中にRCと書かれているものがルームエアコンとなり、添字が「I」の場合は室内ユニット(Indoor)、「O」の場合は屋外ユニット(Outdoor)である。
ルームエアコンの仕組み・使い方
【使い方】
ルームエアコンの使い方は、リモコン使用が主となっている。
近年では、ネットコントロールで自身のスマートフォン等から操作できたり、スマートスピーカーからの操作も可能となったりしている。
エアコンの施工方法は以下の通りである。
1.エアコンの専用コンセントを設ける(プラグの形状・電圧の確認)
2.室内機と室外機を繋ぐ配管用の穴を開ける(コア抜き)
3.室内機の据付板を取り付ける
4.室内機に配管、配線、ドレンを取り付け吊り込む
5.フレア加工を施した冷媒配管を取り付ける
6.ドレンホースを取り付ける
7.室外機側の配管を取り付ける
8.真空ポンプで真空引き(エアパージ)を行う
9.ガス漏れを確認し、冷媒ガスを解放、フロンガスを充填する
10.配線を取り付け、試運転する
ルームエアコンの施工には、知識や専門工具が必要となる。
ルームエアコンの仕様・スペック
【サイズ】
窓用以外のタイプには室外機の設置も必須となっているため、設置スペースが必要となる。
室外機のサイズの目安としては、高さ約60cm×幅80cm×奥行き30cmで、メーカーや機種によって異なる。
ルームエアコンを選ぶ際のポイントは畳数表示であるが、建物の構造や冷房・暖房によっても目安が異なるため少し余裕のある製品を選ぶ必要がある。
機能面ではセンサー機能・再熱除湿機能・空気清浄機能・加湿機能・衣類乾燥機能・フィルター自動清掃機能などメーカーにより多種多様となっているので、生活スタイルに合わせて選ぶことができる。
ルームエアコンの仕組み・特徴
【仕組み】
ルームエアコン本体の電源は専用回路が必要であり、その種類は単相100Vと単相200Vとなっている。室内機と室外機間の配線は渡り配線、連絡線、信号線、制御線などと呼ばれ、VVF電線のφ1.6mmかφ2.0mmが使用されているが、その違いはメーカーによる。
渡り配線は室外機内コンプレッサーおよびファン、制御回路の電源供給と室内外機の信号のやり取りを行っている。
【冷房運転の仕組み】
1.室外機の減圧器で低温の液体になった冷媒ガスが、室内機に運ばれて熱交換器を冷やす
2.室内機ではファンで吸い込まれた部屋の空気が、冷やされた熱交換器によって熱を奪われ、冷たくなった空気はファンで再び部屋に放出される
3.部屋の熱を吸収した気体の冷媒ガスは室外機に戻って圧縮器で高温の気体となる
4.室外機の熱交換器を通過する際、ファンによって冷却されるため室外機の正面から暖かい空気が放出される
【暖房運転の仕組み】
暖房運転の時は冷房運転の逆で、室外機から外の空気の熱を吸収し、圧縮器で高温の気体となった冷媒ガスが室内機に運ばれ、冷媒ガスの熱によって熱交換器が温められる。
温められた熱交換器はファンによって部屋に熱を放出するため、室内機から暖かい風が出る。また、部屋の空気の熱は冷媒ガスによって室外機に送られ、外へ放出される。
ルームエアコンの廃棄方法
【廃棄方法】
エアコンは粗大ごみに出すことができない「家電4品目」に指定され、その処分方法は特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)で厳しく決められている。
家電リサイクル法では、まだ使える部品や材料をリサイクルするための仕組みが定められており、対象とされるのは一般家庭や事務所から処分されるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の「家電4品目」である。
エアコンのリサイクル料金は990円(税込)で収集運搬費が3,000円程度となっている。
エアコンを取り外す場合には冷媒ガスを室外機に回収しておく作業(ポンプダウン)が必要であり、改正フロン排出抑制法に基づきフロンをみだりに放出させた場合などに罰則が課せられるため注意が必要である。
廃棄されたエアコンはプラスチックや金属ごとに分けられ、総重量の80%以上がリサイクルされている。