TERASU辞書

COMMENTARY

職人用語

デーライト、フォトスイッチ、EEスイッチ など

自動点滅器とは?

【英語名】
Automatic flasher(オートマティックフラッシャー)

自動点滅器は、周りの明度に応じて、自動で照明の点灯と消灯を切り替える機能を持つ装置である。
一般的な呼称として、デーライト、フォトスイッチと呼ばれることもある。

一定の暗さになると照明がONになり、一定の明るさになると照明がOFFとなる使い方をされ、外灯や看板、階段などの照明に用いられることが多い。
夜の歩行時の安全確保や、犯罪の抑制に役立っている照明である。

また自動点滅器は他の装置と組み合わせて使用されることも多い。
人感センサーと組み合わせたり、タイムスイッチと組み合わせたりして使用される。

一定の暗さという条件に加えて、指定の条件も満たされたときにだけ照明がONとなるため、省エネルギー化にも繋がる。

自動点滅器の仕組み・使い方

【使い方】
自動点滅器を使う際には、受光部が上手く反応する場所へ設置するように注意しなければならない。
理由としては、設置場所が昼夜を問わず陰っていたり、明るかったりすると、自動点滅器が上手く作動しないためである。

メーカー仕様によって異なるが、自動点滅器には寿命があることにも注意が必要である。
一般的には、4年~10年の範囲とされている。

安全な使用期間を過ぎた自動点滅器を使い続けると、必要なときに点灯しないという事態にも繋がるため、メーカーの使用期間を守った定期的な交換が必須である。

【施工方法】
施工する際には、基本構成として自動点滅器、電源、照明が必要となる。
自動点滅器には端子台タイプのものとリード線タイプのものがあるが、施工方法の例としてはリード線タイプを紹介する。

手順としては、まず自動点滅器のリード線3本、照明のリード線2本、電源からジョイント箇所までの2心ケーブルの被覆を剥く。
それから自動点滅器と電源の黒線同士、電源と自動点滅器と照明の白線3本、自動点滅器の赤リード線と照明の黒リード線を圧着接続する。
圧着接続の際は、絶縁被覆付閉端接続子やリングスリーブなどを、専用工具を使用して圧着する。

自動点滅器の仕様・スペック

【種類】
自動点滅器の動作方式には、主に以下の種類がある。

1)電子式自動点滅器
半導体機構により、接点のON/OFF動作を行う。接点の消耗が小さいという特徴があり、一般に8年~10年程度の寿命があるとされている。

2)バイメタルリレー式自動点滅器
バイメタルリレー機構によって、機械的に接点のON/OFF動作を行う。照明がOFFの時は、接点が開いている状態を維持するために、常にバイメタルをヒーターで加熱している。電子式自動点滅器と比べて、そのぶん寿命が短く、4年~5年とされている。

【規格】
JIS規格において、自動点滅器の区分は以下となっている。

1)JIS 1P形 自動点滅器
既定の動作条件下において、点灯照度は10~80lx(ルクス)、消灯照度は点灯照度の5倍以下と定められている。
接点動作回数は2,000回以上。一般用途に適した自動点滅器。

2)JIS 1L形 自動点滅器
既定の動作条件下において、点灯照度は10~80lx(ルクス)、消灯照度は点灯照度の5倍以下と定められている。
接点動作回数は4,000回以上。一般用途に適しており、なおかつ長寿命の自動点滅器。

3)JIS 2形 自動点滅器
既定の動作条件下において、点灯照度は50~100lx(ルクス)、消灯照度は点灯照度の1倍以下と定められている。
主に道路照明として採用されている。

4)JIS 3形 自動点滅器
既定の動作条件下において、点灯照度は5~20lx(ルクス)、消灯照度は点灯照度の2.5倍以下と定められている。
点灯照度が低いため、JIS1形やJIS2形では対応できないような、日中でも暗くなる可能性の高い場所の使用に適している。

自動点滅器の仕組み・特徴

【仕組み】
自動点滅器には、cds回路と呼ばれるものが組み込まれている。このcds回路の働きによって、照度の変化を感知して、接点のON/OFF動作を行う仕組みである。
動作としては以下の2パターンがある。

1)照明を点灯させる
cds回路が周辺照度の低くなったことを検知して、照明器具へ接続されている非接地側端子の接点をONにし、照明が点灯する。

2)照明を消灯させる
cds回路が周辺照度の高くなったことを検知して、照明器具へ接続されている非接地側端子の接点をOFFにし、照明が消灯する。

また、cds回路は周辺照度を常に検知しなければならないので、電源が常時ONされている。

自動点滅器の廃棄方法

【廃棄方法】
1)産業廃棄物として廃棄する
電気工事など事業活動で発生した自動点滅器は、産業廃棄物として処分しなければならない。
産業廃棄物処理をする場合は、事前に産業廃棄物処理業の許可が下りている業者であるか確認した上で、自動点滅器の廃棄を依頼する。処分の際は費用がかかる。

2)電設資材買い取り業者に買い取ってもらう
自動点滅器を電設資材買い取り業者へ依頼して買い取ってもらう方法もある。
新品未開封、保管状態の良い自動点滅器であれば、高値で買い取りしてもらえる傾向にある。

ELECTRICAL WORK

CATEGORIES

辞書TOPに戻る

パナソニックの電気設備のSNSアカウント