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キャブタイヤケーブル の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
CTケーブル など
キャブタイヤケーブルとは?
【英語名】
Cabtyre cable(キャブタイヤケーブル)
作業現場において移動中も通電状態を保てる電線のこと。
タイヤのようにゴムで被覆(シース)されていることが由来。
【キャブタイヤの構造】
導体(電気が通る金属部分)は絶縁体(導体を覆い保護し電気を遮断する部分)に覆われ、絶縁体はシース(ケーブルの外側ここで言うタイヤ部分、絶縁体をさらに保護している)に覆われている。
ゴム素材キャブタイヤケーブルとビニル系キャブタイヤケーブルの2種類の素材があり、使う場所や用途により素材を選ぶ。
キャブタイヤケーブルの仕組み・使い方
【使い方】
移動用電気機器への配線、制御回路用の配線として利用。
カーテン方式 ・エレベーター方式 ・キャリア方式 ・ケーブルチェーン方式 ・リール巻方式 ・垂直リール巻方式など、屋内、屋外、トンネル、エレベーター、鉱山などさまざまな場所に適した用途別キャブタイヤケーブルを選び使用する。
キャブタイヤケーブルの許容電流は導体のサイズがそれぞれ違うため、必ず許容電流を超えないよう注意する。
容量を超えた場合、耐用年数が短くなるうえに絶縁体が破裂して大事故になる可能性もある。
高圧ケーブルには特に注意が必要。
キャブタイヤケーブルの仕様・スペック
【3種類のゴム素材】
天然ゴムは紫外線に強い耐候性、柔軟性、耐寒性にも優れているので屋外使用を推奨
・CT:絶縁体とシースが天然ゴム
・RNCT:絶縁体が天然ゴム。シースがクロロプレンゴム
・PNCT:絶縁体がエチレンプロピレンゴム。シースがクロロプレンゴム
さらにゴム素材キャブタイヤケーブルには1種から4種までのグレードに分かれている。
最も使われているのが2種のキャブタイヤケーブル。
1種と同一の構造だがシースの性能を良くし、外部からの強度を増したことで屋内、屋外にも使用されている。
3種から4種へと耐衝撃性、耐摩耗性の強度が高くなる。
【2種類のビニール素材】
ビニール素材で耐候性が弱いので屋内使用を推奨。
VCT(600V以下)、VCTF(300V以下)の2種類は絶縁体とシースがビニール素材になっていて耐水性が良い。
さらに柔軟性、耐捻回性、耐ノイズ性、耐熱性に優れたFAケーブル・ロボットケーブルもある。
【エコキャブタイヤケーブル】
環境に配慮したゴムとビニールの2種類。略号EMキャブタイヤケーブル。
特徴は絶縁体と被覆に耐燃性ポリエチレンを使用し、被覆のシースにハロゲン不使用で焼却時に有毒ガスを発生させない材料を使用。
埋設しても有害物質が発生する心配がないなど、リサイクルが可能なケーブルもある。
環境に優しいことから推奨されているが、コストが高い。