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コードとは?

【英語名】
Cord(コード)

コードとは電線の一種であり、主に屋内配線や電子機器用配線として用いられる。
構造としては、より合わせた細い軟銅線などの導体を、ゴム素材もしくはポリ塩化ビニルで覆っている。

コードが電子機器の電源線として使用されている場合は、コードの先端にはプラグが備わっている。
そのプラグをコンセントへ差し込むことで、電子機器への電源供給をすることができる。

【類似材料】
コードと混同されやすい類似材料として、ケーブルがある。
ケーブルの構造は、導体を絶縁性のある被覆で保護し、さらにシース(外被)で覆ったものである。
そのため、ケーブルは安全性や耐久性に優れている。

コードはケーブルよりも耐久性に乏しいが移動に柔軟でヨレに強い、掃除機や扇風機のように何度も巻き直すものに有用であるという違いがある。

コードの仕組み・使い方

【使い方】
コードは耐久性のある構造ではないため、柱や壁など屋内での固定使用ができない。
また、天井裏など点検できない場所へ設置することも不可である。
そのほかにも、コードを使用する際は以下の点に注意が必要である。

・電源コードをコンセントへ差し込む際、手が濡れていると感電の恐れがあるので乾いた手で扱う
・コード先端に備わっているプラグにほこりが溜まらないよう、清掃が必要(ほこりの水分が通電の役割を果たし、プラグの刃がショートして火災に繋がる恐れがあるため)
・コードには可とう性があるが、無理に曲げると内部の銅線を破断させることに繋がるため、注意が必要
・コードの上に物を載せないようにする(コードに負荷がかかると被覆や銅線がつぶれ、短絡による発熱や火災へ繋がる恐れがあるため)

コードの仕様・スペック

【種類】
コードの種類は、大きく分けて以下2つに分類される。

1)ビニルコード
ビニルコードには、ビニル平行コード、ビニル丸形コード、ビニル長円形コードという3種類がある。
ビニル平行コードは2つの芯線が平行に配列されており、それぞれの芯線にはビニル絶縁被覆での保護がされていることが特徴。

屋内で使用する一般的な電化製品のコードや、延長コードとして使用されている。
ビニル丸形コードとビニル長円形コードは、主に屋内で使用する小型電気器具の電源コードとして用いられている。

2)ゴムコード
ゴムコードには、丸打コードと袋打コードの2種類がある。

ゴム絶縁体の芯線上に施された下打編組の上に、さらに上打編組で二重に保護されていることが特徴である。この多層構造があるため、優れた耐久性と耐熱性を有している。

丸打コードは耐荷重性が強化されており、重量のある吊り下げ式の照明器具に使用されている。
袋打コードはこたつやアイロンなどの発熱器具の電源コードとして用いられている。また袋打コードには、布巻コードという別名称もある。

【規格】
複数の種類があるコードの規格は、すべてJIS規格によって定められている。

コードの仕組み・特徴

【特徴】
コードの特徴は、多数の導体をより合わせて作られていることである。

その導体は、軟銅線であれば直径0.12mm~0.32mm程度の線を、最小20本~最大112本程度、より合わせたものである。

導体を覆う絶縁被覆には、天然ゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴムなどのゴム素材、もしくはポリ塩化ビニル、ポリエチレンが用いられる。

特に、ポリ塩化ビニルやポリエチレンで絶縁被覆を施したコードは、よじれにくいという特徴がある。耐久性や耐水性にも優れているため、導体へのメッキ処理が不要となるなどメリットも大きい。

一般的なコードでは、主に導体へ銅線が用いられているが、高圧送電線ではアルミニウムが導体に用いられる。

伝導率に関しては、銅よりもアルミニウムの方が劣っている。

しかし、数十キロから数百キロにわたって電気を送る高圧送電線に用いる導体としては、銅よりも軽くて丈夫なアルミニウムが適している。

コードの廃棄方法

【廃棄方法】
1)産業廃棄物として廃棄する
電気工事など事業活動で発生した廃コードに関しては、産業廃棄物として処分する義務がある。

産業廃棄物処理業の許可が下りている業者に対してコードの廃棄を依頼し、処分を実施する。なお、産業廃棄物としての処分には費用がかかる。

2)金属買取業者やリサイクルショップで売る
銅線が含まれるコードは高値で取引される傾向にあるため、金属買取業者やリサイクルショップへ依頼して買い取ってもらうのも良い方法である。

一般に、電源供給コードが含有する銅率は30~35%前後であり、その量によって価格が定まる。

業者によっては、コード付属のACアダプタやタップには別途廃棄料がかかり、減額の対象となることもあるので注意が必要である。

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