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計器用変流器 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
CT など
計器用変流器とは?
【英語名】
Current transformer(カレントトランスフォーマー)
【意味・用途・役割】
総称は変成器と言い、変成器の中でも3つに分かれ、変圧器、変圧変流器、変流器がある。
主に家庭・商店用に使用され、電気の使用量を測るために扱いやすい電流に変えて計測する電気計器。
計器用変流器の役目は大電流回路を計器や継電器に必要な電流に変換させる。
大電流の状態で計測するには配線などが別に必要になり、コストがかかる上に大電流を扱うという安全的にも取り扱いが難しい。
電磁系で0A~大電流を、0A~5Aに変流する役割。
同一鉄心に一次巻線と二次巻線を巻く。
一次巻線は大きな断面図を持った導体が使用され、巻線回数は少なく二次に負担をつなぎ、一次に電流を流すと鉄心に磁束が通り二次側に電流が流れる。
計器用変流器は変流器を通し、鉄心とコイルが巻数に応じて大電流の一次電流から測定しやすい比率の二次電流に変換させる。
このように変流器を使用し計測するのが一般的。
計器用変流器の仕組み・使い方
【使い方】
一次電流に電流が流れている状態で二次電流を開放してしまうと一次電流は流れるが、二次電流が流れないために二次側に高電圧が発生し温度が上昇する。
温度が上昇するにあたり二次巻線が縁絶破壊し、損傷事故に繋がる恐れがある。
計器用変流器を使用するには「開放厳禁」に注意が必要。
このような事故を防ぐためにプラグインタイプの計器用変流器には二次側開放防止としてCTプロテクタを取付けしてあり、変換機をソケットから外しても二次側開放にならず事故を防ぐことができる計器用変流器もある。
電流が流れているので感電や重大な事故を防ぐためにも取り扱いは特に注意し、計器用変流器を理解することが重要である。
計器用変流器の仕様・スペック
【スペック・種類】
計器用変流器には電流の大きさによって3種類ある。
・丸窓貫通形
・角窓貫通形
・一次巻込形
【性能】
電流には違いがあるので設備に合わせて選定して設置する。
低圧用、高圧用、特高用など、20Aを5Aにする(1/4)にするものから、400Aを5Aにする(1/80)まで落とせる計器用変流器がある。
使用前に「高圧比、変流比、定格負担」などを確認することが重要。
短絡時の大電流に耐えられる計器用変流器を選定する。
【耐久性】
更新目安は25年だが、15年を超える計器用変流器の使用は経年劣化による事故が起こりやすい。
主な原因は内部熱による放電、ボイド、亀裂が発生した場合は事故に繋がる恐れがあるので注意が必要。
計器用変流器の廃棄方法
【廃棄方法】
計器用変流器は一般産業廃棄物として処理する。
取り外し可能な取付台が鉄の場合は鉄としてリサイクルが可能。