絶縁耐力試験 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
絶縁耐力試験とは?
絶縁耐力試験とは、電路や機器等の絶縁物がどの程度の電圧に耐えられるかを確かめる試験のこと。
絶縁耐力試験は耐電圧試験とも呼ばれ、試験の内容により以下の2種類に分類される。
・絶縁破壊試験:絶縁耐力の試験において材料を破壊させて、そのときの電圧を測定する試験
・耐電圧試験:規定電圧を規定時間加えて破壊されないことを確かめる試験(電気工事で使用)。
絶縁耐力試験の仕組み・使い方
すべての電気製品や部品は感電、火災等の事故から保護する必要があるが、そうした事故を防止するための試験として、絶縁耐力試験(耐電圧試験)が行われる。
似ている用語として「絶縁抵抗試験」があるが、これは使用電圧の数倍の電圧を印加し、抵抗値を測定することにより絶縁不良を検出する試験のことで、主に低圧電路で用いられる。
絶縁耐力試験は、高圧や特別高圧の電気機器を製作する工場や、自家用電気工作物の新築の竣工検査等で実施される。
低圧電路や機器では、絶縁抵抗計による「絶縁抵抗値」測定により絶縁性能を確認するが、高圧電路や機器の場合は絶縁抵抗値で絶縁性能を確認するのでは不十分で、耐電圧試験による異常電圧や絶縁破壊の有無をもってその性能を確認する必要がある。
絶縁耐力試験は、定格以上の高電圧を印加する試験のため、新設の電気設備であれば大きな影響はないが、既設かつ長期間使用している電気機器では絶縁耐力試験によって絶縁が破壊されることがあるため注意が必要。
