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自己融着性絶縁テープ の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
エフコ、Nテープ、ブチルテープ など
自己融着性絶縁テープとは?
自己融着性絶縁テープは、「くっつかないけどくっつくテープ」ともいわれている。
テープ自体に粘着剤はついておらず、2~3倍に伸ばしながら対象物に巻き付けていくと、テープを巻いた箇所が一体化する。
自己融着性絶縁テープという名の通り、テープ本体の表と裏が密着して高い気密性と絶縁効果を保つ。
自己融着性絶縁テープは、ブチルゴムからできている。
ブチルゴムは、石油を原料としている合成ゴムである。
アメリカで開発され、今では非常に重宝される電設資材の一つである。
ブチルゴムは、耐老化性及び耐水性に優れている。
主な用途は、配線やコネクタの絶縁と防水。
屋外機器に接続する電源コネクタや電力ケーブルによく使用される。同軸ケーブルまわりの絶縁や防水にも役立つ。
自己融着性絶縁テープの仕組み・使い方
【使い方】
2~3倍に伸ばしながら対象物に巻き付けていく。
【施工方法】
電線の絶縁や自作コネクタ類の防水など、使用用途は多彩である。
自己融着性絶縁テープを巻いた後、さらに絶縁性を高めるためにビニルテープを巻くことも多々ある。
伸ばしながら巻き付けていくことでゴム同士がくっつき、ゴムの層を作る。
また、自己融着性絶縁テープは施工現場だけでなく、ゴルフクラブのグリップのすべり止めにも使用されるほど活躍の場面が多い。
巻きつけた対象物を雨、風、電気、熱から守る優れたテープである。
自己融着性絶縁テープの仕様・スペック
【規格(スペック)】
大手通販サイトや電材屋、ホームセンターなど様々なところで購入することができる。自己融着性をもっており、粘着剤が使用されていないため、べたつきもない。
【重量】
かなり軽量である。
【サイズ】
コンパクトである。
【種類】
種類が多くあり、名称もそれぞれ違う。3Mジャパンや古河電工などが自己融着性絶縁テープで有名なメーカー。ブチルテープやエフコテープ1号・2号などが代表的なものである。エフコテープ1号は、ブチルゴム単膜で巻きやすい。エフコテープ2号は、2層構造(PE/ブチルゴム)で少し硬い。
巻きやすさは1号だが、2号がメインである。1号はあくまでも、2号で巻きにくい箇所への補填用である。2号だけを巻くか、1号の上に2号を巻かないといけない。
自己融着性絶縁テープの仕組み・特徴
【仕組み】
引っ張ることでテープの表と裏がくっつき、高い絶縁効果と防水効果を発揮する。一体化されるので簡単には外れない。一方、粘着性はないため、他のものに対して平面に貼ることはできない。
自己融着性絶縁テープの廃棄方法
事業者として排出する場合は、廃プラスチック類となるため、産業廃棄物として処理する。
一般家庭で廃棄する場合は、基本的に燃えないごみとなる。
自治体によってルールが違うため、捨てる前に自治体に確認することが望ましい。