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蛍光灯 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
蛍光ランプ、蛍光管、直管、ランプ など
蛍光灯とは?
【英語名】
Fluorescent lamp(フルレセントランプ)
蛍光灯は、ランプ内の紫外線を蛍光体に当てることで、可視光線へと変換する原理を利用した照明。
方式には2つあり、熱陰極管(HCFL)方式と 冷陰極管(CCFL)方式とに分けられる。住宅や施設に使用される一般的な照明の大半には、熱陰極管方式が用いられている。冷陰極管方式に関しては、液晶モニターのバックライト部分に使用されることが多い。
日本国内においては、1954年頃に国内初のラピッドスタート型蛍光灯が開発され、普及。その後も改良を続け、大光束Hf蛍光灯や長寿命Hf蛍光灯など多くの種類が誕生した。用途に合わせて形状や明度を選択できる。
蛍光灯の仕組み・使い方
【施工方法】
蛍光灯の施工方法としては、引掛けシーリングを使用したり電球タイプの蛍光灯を交換したりする場合でなければ、設置箇所にある電線と蛍光灯器具との電線接続作業が必要となる。
なお、作業に当たっては電気工事士の資格が必要となる点に注意が必要である。
電気工事の手間を省ける配線器具の種類には、以下のようなものがある。
1.角型引掛けシーリング
2.丸型フル引掛けシーリング
3.丸型引掛けシーリング
4.フル引掛けシーリング
5.引掛け埋込シーリング
上記の引掛けシーリングのうち1~4に関しては、天井からの出しろは20mm以上24mm未満である。
5に関しては、天井からの出しろは10mm以上14mm未満である。
蛍光灯の仕様・スペック
【サイズ】
直管蛍光灯で管長134.5~2367mm程度、丸形蛍光灯で外径205~375mm程度。
【材質】
ガラス、不活性ガス、水銀、蛍光物質など。
【種類】
・直管蛍光灯
棒の形状をした蛍光灯。
直管蛍光灯の直径はタイプによって異なり、通常のタイプが32.5mm、省エネタイプが28mm、T5管が15.5mm、Hfタイプが25.5mmとなっている。
・丸形蛍光灯
ドーナツの形状をした蛍光灯。
環形蛍光管、円形蛍光灯、サークラインとも呼ばれる。
・コンパクト形蛍光灯
発光管をブリッジで組み合わせたり、折り曲げたりすることによって小型化を実現した蛍光灯。
・電球形蛍光灯
ねじ式の口金部部分に点灯回路を内蔵しており、電球との差し替えが可能な蛍光灯。
・シームレス形蛍光灯
スリムラインの蛍光灯の一種で、特殊な形状をしている。
蛍光灯の仕組み・特徴
【仕組み】
蛍光灯が点灯する仕組みには、その点灯方式によって違いがある。
代表的な点灯方式を以下に挙げる。
1.グロースタート式
点灯管(グロースタータ)を利用して、蛍光灯を点灯させるきっかけとなる大きな起電圧を発生させる方式。
グローランプ点灯方式の蛍光灯は、かつて一般家庭において広く普及していた。
現在では、倉庫照明やキッチン、クローゼットの照明などで使用されている。
2.ラピッドスタート式
点灯管を使わずに始動補助導体を有するラピッドスタート形と、ランプ磁気漏れ変圧器形安定器を使用して点灯させる方式。
ビルや病院、スーパーマーケットなど、多くの公共施設で用いられている。
3.インバータ式
インバータ回路により始動させる点灯方式。
高周波点灯で毎秒ごとの発光回数が他の点灯方式と比べて多く、明度が向上する特徴があるが、引き換えに使用不可の蛍光灯が多い。
4.瞬時起動式
スリムライン蛍光灯(1ピンタイプ)へと使用される点灯方式。
余熱をせずに高電圧で瞬時起動できることが特徴の一つ。
蛍光灯の廃棄方法
・産業廃棄物として廃棄する
産業廃棄物処理業の許可が出ている業者に、蛍光灯の廃棄を依頼する。
蛍光灯には微量ながら有害物質の水銀が含まれており、環境省が定める「水銀使用製品廃棄物」に指定されている。
そのため、マニュフェスト伝票で適正な廃棄の記録が残る産業廃棄物処理を利用するのが良い廃棄方法である。
・リサイクル回収ボックスを利用する
地域によっては、電器店などに蛍光灯のリサイクル回収ボックスが設置されているところもある。
収集品目の規定が対応店によって異なる場合がある。
例えば、直管蛍光灯と丸形蛍光灯は回収対象だが、電球形蛍光灯や割れた蛍光灯は回収対象外というようなケースが挙げられる。
そのため、事前の確認が必須である。
リサイクル回収ボックスでの回収が対象外の蛍光灯は、一般ごみとして廃棄するのが通常である。