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誘導灯とは?

誘導灯とは、地震や火災などの災害が起こった際の避難出口や、非常口までの避難経路の誘導目的で設置されている照明器具。

消防法で人の集まる施設や建物などへの設置が義務化されており、災害時に人々の安全を守るための細かな規定が定められている。
誘導灯の設置を怠っている、または点検時に不備があった状態で放置しておいた者に対しては法令で罰則が定められており、しっかりとした年次の誘導灯のメンテナンス、点検が求められる。

災害発生時には誘導灯のみならず非常灯も併用して設置していると、スムーズな避難経路への誘導が行えることが実証されているため、誘導灯と共に非常灯の設置も推奨されている。
非常灯は建築基準法に定めがある。

誘導灯の仕組み・使い方

【施工方法】
誘導灯の施工方法としては、基本的には誘導灯用の専用回路での施工が一般的である。
誘導灯内部には非常用のバッテリーが搭載されており、災害発生時に備えて常に充電を満タンにしておくという目的があるからである。

また、電灯回路やコンセント回路と併用していると、誤ってその回路が落ちた場合にバッテリーへの充電が不十分となり、災害時に誘導灯本来の効力を発揮できない可能性があることも専用回路で施工を行う理由である。

誘導灯は緊急避難口上部に設置するものと、緊急避難口への誘導のために設置するものがあり、そこに至るまでの誘導経路上に何点か誘導灯を設置し、災害発生時にスムーズに人々の誘導ができるような設置が求められる。

誘導灯の仕様・スペック

【種類】
誘導灯には三種類があり、それぞれ法令内で定められている、設置基準に基づいて、その場その場で適正な誘導灯を設置することが義務付けられている。
誘導灯の種類としては以下の3種類である。

・A級
サイズは40cm角の誘導灯。高輝度は40形、従来型は蛍光管を使用し、大形に分類されるものは40W×2本の蛍光管を使用している。

・B級
サイズは20cm角でBH形とBL形の2種類が存在する。BH形の高輝度は20A形、従来型では大形に分類され40W×1本の蛍光管を使用。、BL形の高輝度は20B形、従来型は中形に分類され20W×2本の蛍光管を使用する。

・C級
サイズは10cm角、高輝10形、従来型は小形に分類され10W×2本の蛍光管を使用する。

誘導灯の仕組み・特徴

【仕組み】
災害発生時に、建物内の電力供給が遮断されると自動的に内臓バッテリーによる非常用電源に切り替わり、照明が点灯する仕組みになっている。

避難経路上に設置されたピクトグラム通りに避難していけば、安全な外部へと脱出することが可能である。

昔の建物などでは、誘導プレートのみが壁に貼り付けてあることや、薄暗く光る蛍光管ランプの誘導灯のみであることもあり、災害発生時に停電が起きた場合などに避難経路が暗くて見えないという危険もあった。

しかし、最近の主流であるLEDランプを採用した誘導灯では、従来の蛍光管を使用した誘導灯に比べて非常に明るくなっており、遠くからでも避難経路が容易に確認できる仕様となっている。

誘導灯の廃棄方法

【廃棄方法】
誘導灯の廃棄目安としては、一般的に交換の寿命の目安が12年、またはランプが点灯しない、非常用バッテリーが動作しない場合などには廃棄、誘導灯の交換が必要となる。

廃棄方法としては、バッテリーなどの電池類を搭載しているため、各家庭ごみの収集場所へ廃棄することはできない。

産業廃棄物として産業廃棄物処理業者へ処分を依頼することになるため、処分費用が発生する。

ただし、誘導灯に関してはパネル側とLEDランプ側が取り外し可能となっているため、LEDランプとパネルを取り外し、誘導灯本体側のみ鉄くずもしくは金属くずとして回収してもらえるため、分別して専門の回収業者に依頼することも可能である。

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