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高輝度放電ランプ の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
HIDランプ、メタルハライドランプ、メタハラ、CDM、セラミックメタルハライドランプ、セラメタ など
高輝度放電ランプとは?
【英語名】
High Intensity Discharge Lamp（ハイ インテンシティ ディススチャージ ランプ）
高輝度放電（こうきどほうでん）ランプは、光束が大きいことが特徴の一つで、公園や道路、工場、ドームなどの大規模空間の照明として主に利用されている。
一般的に高輝度放電ランプという呼び名は、水銀灯やメタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称として用いられる。
長寿命という特徴もあるため、ランプ交換の頻度を抑えた省エネを実現。
ランプの種類によっては、演色性が高く演出照明として優れているため小型スポットライトとしても使用されている。
また、紫外線照射ランプとしての利用もされており、印刷・塗装・洗浄・殺菌など幅広く活躍している。
高輝度放電ランプの仕組み・使い方
【施工方法】
高輝度放電ランプは、工事現場やトンネル内に使用されているという特殊性から、ランプ交換やソケット設置工事の際には、高所作業となることが多い。
一般的に、作業床の高さが10mを超える高所作業車を運転する際には、「高所作業車技能講習」を修了している必要がある。
一方、10ｍ未満の高所作業車を使用する際は特別教育を修了していることが必要。
また、設置や修理をする場合は配線接続といったの電気工事が発生するため、電気工事士の資格も必須となる。
安定器を使用するタイプの高輝度放電ランプであれば、安定器から黒線、白線、青線のリード線が出ている。
この配線のうち、黒線と白線を電源配線に接続する。
そして、共通線となる白線と青線を高輝度放電ランプへと接続する。リード線の色は各メーカーにより違うことがある。
メーカーによって接続仕様に違いがあるため、施工前に結線方法を事前確認しておくことが大切である。
高輝度放電ランプの仕様・スペック
【サイズ】
水銀灯400W相当で全長267mm、直径93mm、高圧ナトリウムランプが360Wで全長290mm、直径116mmなど。
【材質】
ガラス、水銀など。
【種類】
・水銀灯
水銀灯には、高圧水銀灯と低圧水銀灯の2種類があるが、一般的に水銀灯と呼ぶ場合は、前者の高圧水銀灯を指す。
・高圧ナトリウムランプ
オレンジ色が特徴的な照明。ランプ寿命が24,000時間ととても長いため、道路工事の照明などで活躍している。
・メタルハライドランプ
高圧水銀灯の発光効率、および演色性を改善するためのモデルとして開発。
メタハラという略称が使用されることもある。
その他、低圧ナトリウムランプ・セラミックメタルハライドランプがある。
高輝度放電ランプの仕組み・特徴
【仕組み】
高輝度放電ランプとして分類される主要な3種類のランプは、以下の仕組みで発光している。
・水銀灯
アルゴンと水銀を発光管内に入れて、水銀蒸気圧を高めて発光させる仕組み。
フィラメントを用いる普通の電球と違って、フィラメント未使用であるため、使用している途中で壊れたりするトラブルが少ない。
・高圧ナトリウムランプ
水銀のほかに、発光物質としてナトリウムを利用した照明。
発光管には、高圧のナトリウム蒸気に対して耐性のある透光性アルミナセラミックスが用いられている。
・メタルハライドランプ
水銀の他に、メタルハライドとも呼ばれる金属ハロゲン化物を発光物質として利用した照明。
その他、低圧ナトリウムランプ・セラミックメタルハライドランプがある。
なお、2020年に採択された「水銀に関する水俣条約」によって、高圧水銀灯の製造および輸入は禁止された。
高圧ナトリウムランプとメタルハライドランプに関しては、規制対象外となっている。
高輝度放電ランプの廃棄方法
・自治体の回収ルールに従って廃棄する
各自治体の回収ルールに従った上で、高輝度放電ランプを一般ごみとして廃棄することは可能。
ただし、事業者が排出する廃棄物に関しては、産業廃棄物として処理しなければならないのでこの方法は不可である。
・産業廃棄物として廃棄する
産業廃棄物処理業の許可が出ている業者に、高輝度放電ランプの廃棄を依頼する。
処分の際は費用がかかるため、注意が必要である。
高輝度放電ランプは水銀を使用しているということもあり、産業廃棄物の正規の手順を踏んでマニフェスト伝票をしっかり残しておくことも大切となる。
・リサイクル業者に依頼して廃棄する
高輝度放電ランプをリサイクル業者に依頼して廃棄することも可能。
環境保護の観点からも、水銀が使用されている高輝度放電ランプを適正に処分することが求められる。
