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油差し の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
オイラー など
油差しとは?
【英語名】
Oiler(オイラー)
工作機械などに油を継ぎ足すときに使用する、油入れにノズルが取り付けられた容器。材質として、主に樹脂が使われる。
【用途】
機械の歯車や工作機械などの生産設備の潤滑油の継ぎ足しに使用。電気工事においても金属管を切断したり、タップを開けたりするときに使用される。
例えば、金属管をパイプカッターや金切りのこなどで切断する時に、油差しで事前に油をさしておくと滑らかに切断できる。
油差しの仕組み・使い方
【使い方】
小型のタイプでは、容器の側面を手のひらで圧迫するとノズルから油が飛び出すようになっている。ノズルから容器の内部までホースが伸びていて、容器が圧縮されることでホースを通ってノズルから油が噴出する仕組みである。
力強く押すと、必要以上の油が飛散するため、徐々に手のひらの力を強めていくとよい。
【安全】
安価な樹脂製の容器では、金属管の切削時に飛び散る火花で容器が溶けてしまうため、注意が必要となる。工作機械などに使用する容量の大きい油差しは、傾けて容器内部の油を注ぐタイプが多い。
注意点として、ノズルの先端が作業者から見にくいため、こぼさないようにあらかじめ注ぎ口とノズルが合っているか確認が必要である。
油差しの仕様・スペック
【種類】
・ジェットオイラー型油さし
柔らかな素材でできており、手のひらで圧迫して油を注ぐ。圧迫後の復元性があり、1回ごとの油の抽出量が安定している。油の他にもグリスや塗料、薬剤などにも使用される。
ノズルには樹脂以外にも金属製のタイプがあり、樹脂製とくらべて金属管と接触させて使用しても摩耗が起きにくくなっている。
・ジョッキ型油差し
ジェットオイラー型より大容量の油差しで、自動車のオイル交換や、工作機械の潤滑油の注油などに使用される。
容器は樹脂製のものが主流で、本体にはハンドルがついていて、油を注ぐときに本体がふらつかず固定しやすいように工夫されている。
・精密オイル差し
ノズルの穴径が非常に小さな(φ1mmよりも小さい)タイプで、微量の注油をするときに使用する。
例えば、精密な機械部品や工具、ミシンなどでは、通常の油差しを使用すると必要以上に油が流入し、周辺を汚す恐れがある。また、本当に注油が必要な部位に届かない不具合がある場合には、精密タイプのオイル差しを使用する。