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屋外用ビニル絶縁電線 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
OW線 など
屋外用ビニル絶縁電線とは?
【英語名】
Outdoor weatherproof polyvinyl chloride insulated wire(アウトドアウェザープルーフポリビニールクロライドインスレイティッドワイヤ)
上記英語名称を略して「アウトドア ウェザープルーフ」
さらに略して一般的に「OW線」と呼ばれている。
電柱と電柱の間に架かる屋外用の低圧架空配電線として用いられているため(主に電力会社が使用する設備である)、屋内用配線には使用できず、屋外用といえど架空配線のため地中埋設にも使用できないので注意が必要である。
【類似材料】
同じく架空配線で似たものとして、電柱から建物の屋側部へとかかる「引き込み用ビニル絶縁電線(DV線)」がある。
屋外用ビニル絶縁電線の仕様・スペック
【規格】
JIS C 3340(屋外用ビニル絶縁電線)にて定められている。
許容温度および電圧は60度、600V。
また、引用規格として導体に使われる「硬銅より線」には JIS C 3105、「硬銅線」にはJIS C 3101などが引用されることによりJIS C 3340 の一部を構成されている。
【種類】
硬銅より線を導体とした架空配電線は、端末から侵入する水との効果により「応力腐食断線」を引き起こすことがある。
そのため、より線の間にコンパウンドが充填された「水密OW(OW-W)」という電線も使用されていることがある。
同じく着雪の影響による断線事故を防ぐため豪雪が予想される地域では、絶縁体にひれをつけた「難着雪OW(SN-OW)」と呼ばれる電線も使用されている。
絶縁体の厚さや外径など細かく設定されているので用途に応じて選定する。
環境配慮の観点から、撤去電線による使用済み塩化ビニル電線をOW電線へ再利用する試みも検討されている。
屋外用ビニル絶縁電線の仕組み・特徴
【特徴】
名称の通り、屋外で風雨などの天候に耐えられることをはじめ、絶縁体やシースが柔らかく、被覆剥ぎ取り(ストリップ)などの際取り扱いに優れている。
またメーカーによっては環境に配慮した、廃棄時も有毒ガスや腐食性ガスが発生せず鉛などの重金属を含まない、リサイクル性にも優れた特徴を持つ製品も販売されている。
絶縁被覆には耐候性に優れた黒色を標準とする塩化ビニルを使用し、導体には硬銅線、太いものになると硬銅より線が使われており、鋼心アルミより線を用いたものをACSR-OWという。
電線の表面には、メーカーにより異なるが、記号(OW)、製造業者名または略号、製造年、電気用品適用表示、電気用品安全法のマークなどが印字されている。