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レンジ の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
距離、範囲 など
レンジとは?
【意味】
レンジとは、範囲や幅・域(距離)などの意味を持つ英単語由来の用語である。
同じく距離を表すdistance(ディスタンス)との違いは、distanceが2点間の距離(主に直線距離)を表すのに対し、range(レンジ)は上限や下限のある範囲(値)としての距離を表す点である。
【用途】
電気工事用語としては、用途に合った範囲の数値を総じてレンジと表現する。
電気工事で使用する計測器を適正なレンジに合わせることにより、機器の破損や異常を生じさせることなく、適正な値を測定することが可能となる。
主にレンジという用語を用いるのは、テスターや絶縁抵抗計(メガー)を使用して測定を行う時である。
テスターの電流や電圧、抵抗値を測定する機能を測定レンジと言う。
デジタルテスターの場合、電圧値や抵抗値の測定レンジは一つしかない場合が多く、オートレンジと称される。
アナログテスターの場合は、測定レンジを合わせた後、電圧レンジや抵抗レンジを合わせて測定する必要がある。
また、絶縁抵抗器を使用する際も、印加する直流電圧をレンジにて設定できる。
不適切なレンジで測定を行った場合、機器が破損する恐れがあるので注意が必要である。
レンジの仕組み・使い方
【注意点】
一般的にアナログテスターの電圧レンジの種類は、直流DCと交流ACの2種類である。
その中でも直流では10、50、250、500V。交流では50、250、500Vとわかれる。
この時、レンジの数字は測定できる最大電圧である。
アナログテスターでは、主に250mAまでの小電流を測定可能である。
ただし、過電流によりヒューズが飛んだり、測定レンジの切替えを忘れて別の測定をするとテスターが故障したりすることがあるため、注意が必要。
一方で、アナログテスターは測定レンジの切替えが少ないため、誤った測定をすることが少なく安全である。
絶縁抵抗計(メガー)は電線の絶縁不良を調べる計測器であり、配線に直流電圧50、125、250、500Vを印加できるものが一般的である。
中には1,000Vまで対応できるものも存在する。
精密機器が繋がっている回路で高い電圧をかけると故障の原因となるため、必ずレンジを確認する必要がある。