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サドル とは?

【英語名】
Saddle(サドル)

電気工事におけるサドルは、主に電線管やケーブルの固定に用いられる金具である。
2点を固定する両サドルや、1点を固定する片サドルなどの種類がある。

また材質に関しても複数あり、電線管が樹脂製か金属製かによって使い分けて使用する。
ケーブルや電線管を固定する際には、内線規程に沿った支持点間の距離で施工する必要がある。

サドル の仕組み・使い方

【施工方法】
金属製の電線管を両サドルで固定する際の主な方法として、単品の電線管を固定する方法と、複数の電線管を固定する方法の2種類がある。

1)単独の電線管を固定する方法
まず、電線管の経路を確認して、寸法を出しておく。その後、水平・垂直を出してから、チョークでケガキ作業を行う。
ケガキ作業とは、基準線や穴の位置を決める際に、印付けをしておくことである。
その後、サドルで配管を支持する位置にもケガキ作業をしておく。

電線管の支持点間は、直線上で2m以内と規定されており、施工現場の環境に合わせて間隔の調整が必要である。
次に、壁材などにアンカー打ち込み用の下穴を空けてから、アンカーを打ち込む。それから、サドルベースを取り付ける。
最後に電線管をサドルで支持固定すれば完成である。

2)複数の電線管を固定する方法
複数の電線管を固定する際には、ハンガーレールと呼ばれる部材を使用するが、手順としては、単独の電線管を固定する方法とあまり変わらない。

まず、電線管の経路を確認して寸法を出し、水平・垂直を出してからチョークでケガキ作業を実施する。
次に、ハンガーレールの固定位置とアンカー打ち込み位置にもチョークでケガキ作業をしておく。

その後、アンカー打ち込み用の下穴を空けてからアンカーを打ち込み、ハンガーレールを取り付ける。
あとは、使用する電線管をサドルでハンガーレールに取り付けて完成。

なお、電線管を取り付ける際に水平、垂直がきちんと出ていないと、複数の電線管を取り付けた際に間隔がおかしくなってしまうので注意が必要である。

水平器などを使用して、水平・垂直が狂わないよう気をつけながら施工する。

サドル の仕様・スペック

【種類】
1)形状で選ぶ
サドルの形状には大きく分けて、片側1点のみの固定の片サドルと、2点で固定する両サドルの2種類がある。
固定箇所に強度が必要な場合は、より安定性の高い両サドルを選択する。

また、金属電線管とケーブル固定の両方に対応するサドルがある一方、ケーブルを固定することに特化したステンレスサドルもある。
ケーブル固定用のステンレスサドルのエッジ部分には、ビニルカバーの保護がされているため、ケーブルを固定した際もシース(外皮)を傷付けることのない仕様となっている。

2)材質で選ぶ
サドルの材質の種類としては、樹脂、ステンレス、溶融亜鉛メッキ、電気メッキなど多岐にわたる。
通常、CD管やPF管など合成樹脂製可とう電線管を固定する場合は樹脂製のサドル、金属製の電線管を固定する場合は金属製のサドルを使用して固定する。

また、厚鋼電線管と薄鋼電線管では電線管の大きさが異なるため、種類やサイズに合ったサドルを選定する必要がある。
さらに屋外や地下など、設置場所によっては耐候性、耐腐食性に配慮したサドルを選定することも大切である。

サドル の仕組み・特徴

【仕組み】
サドルは、側面から見た構造が半円の形状となっている。
その半円形状の中に、電線管やケーブルを収めてからツバ部分を固定し、対象物を支持するという仕組みである。

サドル の廃棄方法

【廃棄方法】
1)産業廃棄物として廃棄する
電気工事など事業活動で発生した廃サドルは、産業廃棄物として処分しなければならない。
産業廃棄物処理をする場合は、事前に産業廃棄物処理業の許可が下りている業者であるか確認した上で、サドルの廃棄を依頼する。処分の際は費用がかかるため、注意が必要である。

2)電気設備資材の買い取り業者に買い取ってもらう
電気工事用のサドルを、電気設備資材の買い取り業者へ依頼して買い取ってもらう方法もある。保存状態が良く、未使用の金属製サドルは資源として利用価値があるため、高価買い取りの傾向がある。

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