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安全帯 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
職人用語
命綱 など
安全帯とは?
【英語名】
Safety belt
【用途】
高所で作業する時に体の安定保持と墜落防止に用いる保護具。胴ベルトもしくはフルハーネス、ロープもしくはランヤード、フックなどから構成されている。
労働安全衛生法の規定に基づいて規格が定められており、JIS T8165(柱上安全帯)、JIS M7624(鉱山用安全帯)で制定されている。
労働安全衛生法では高さ2m以上の場所で作業を行う場合は、足場を設けるか、安全帯の使用が義務付けられている。
さらに、地上6.75m(建設業では5m)以上の場合はフルハーネス型の使用が義務付けられている。
安全帯は使用目的、場所によって使用する種類が異なるため、使い分けが必要である。
フルハーネス型安全帯を使用して作業を行う際は『フルハーネス型墜落制止用器具 特別教育』を受講する必要がある。
なお、体の安定保持に使われるU字吊り専用(胴綱(どうづな))は、2019年の法改正より安全帯として単独使用は認められていない。
安全帯の仕組み・使い方
【使い方】
胴ベルト型は、腰骨近くで落下時に脚部の方に抜けない位置に、バックルを正しく掛けて確実に装着する。また、D環は、体の側部より前方にこないようにして使用する。
ただし、胴ベルト型は落下時にかかる衝撃が体の一部に集中するデメリットがあるため、ハーネス型のものが主流になっている。
高所作業中のフックは、先端のフックが外れない、鉄骨や親綱等の衝撃に耐えられる構造物を選ぶ。
鋭い角部のあるアングルなどに直接ロープをかけないようにする。
安全帯の仕様・スペック
【種類】
・一般作業用胴ベルト型安全帯
胴当てベルト、バックル、補助ベルト、ロープ、フック、D環、8字環等から構成されている。
高所作業、天井や脚立、ローリングタワーなどの足場上、または屋根の上、囲いのない階段際などで墜落防止に使用する。
法改正に伴い、U字つり型の胴ベルトの使用が禁止となり、一本つり型の胴ベルトのみ使用が認められている。
・フルハーネス型安全帯
墜落した際の荷重を肩・腰・腿などに分散させて、体の一部にダメージがかからないようにする安全帯。
法改正によって、どのような現場でも原則的にフルハーネス型安全帯を使用するようになった。
ただし、一部の場合においては胴ベルト型(一本つり)が使用できる。
・胴ベルト型の使用条件
安全帯はフルハーネス型を使用するのが原則だが、作業する場所の高さが6.75m以下であり、万が一作業者が墜落したときに地面に衝突する危険がある場合は、胴ベルト安全帯の使用が認められている。
胴ベルト型のフックの取付時には腰より高い位置に掛ける必要がある。ただし、建設業で5mを超える場所や、柱上の作業で2mを超える場所では、フルハーネス型安全帯の使用が推奨されている。