サージ電圧 の
意味・解説・呼称など
COMMENTARY
サージ電圧とは?
異常な大きさの電流または電圧が瞬間的に発生することをサージといい、この時にかかる電圧を「サージ電圧」という。
短時間に定格以上の電圧がかかることを総じて過電圧と呼ぶが、サージ電圧もそのうちの1つ。瞬間的に発生することから、過渡電圧または過渡過電圧とも呼ばれる。
・雷放電
落雷によるもの。極めて高いサージ電圧が発生するが、発生頻度は非常に低い。数千~数万Vの高電圧が電力線や通信線を通じて建物内部に侵入し、多くの電気機器を故障させる場合もある。発生頻度がさらに低い直撃雷では電圧が100万Vを超えることもある。
・スイッチング操作(SEMP)
強力な電力のスイッチング操作や電源ネットワークの短絡によるもの。影響を受けるケーブルで、瞬時に大きな電流変化が発生する。主に電気機器の半導体部分に影響を与える。
・静電気放電(ESD)
異なる導体が近接したり、接触したりして電荷が移動することにより発生するもの。よくある例として、摩擦等により人体に充電され、金属製の接地帯に触れて放電する「静電気」等がイメージしやすい。大きなくくりで言えば落雷も含まれるが、対策が異なるため区分するのが一般的。
対策としては、サージアレスタやヒューズなどを用いた避雷器・保安器でサージ電圧の侵入を阻止することなどが挙げられる。
