「ZEHって何？」といわれる時代から先見性と進取の気性で取り組みを開始。

徳島の郊外に本社を構える株式会社かみくぼ住宅様。現社長の上久保哲也様のお父様が創業され、現在では年間30棟以上の新築注文住宅を手掛けるまでに。リフォーム・リノベーション事業にも早くから取り組まれています。減築という言葉が聞かれるようになって平屋のモデルハウスをいち早く建てるなど、先見の明に長け、「他社が追随するのは3年後」とおっしゃいます。
同社はZEH、ZEBにおいても他社に先駆けて取り組んで来られ、最初に手掛けたZEHは今から10年前の2013年に新築されたご自宅でした。
「まだ一般の方がZEHという言葉も耳にしたことがない、というような時代でした」と上久保様は当時を振り返られます。「常々、新しい技術や新しい製品の情報収集を心がけ、素直に取り入れていたこともあり、自宅を新築するにあたって、『ZEHにすれば他社との差別化ができる』と考え、これからはZEHを訴求していこう、と決めました。国が推奨するものに対して信頼感があったこと、補助金の額が大きかったことも理由のひとつです」。
当時、県内にZEHは存在せず、「ZEHって何？」という時代。そんな中、上久保様は2014年に初のZEHモデルハウスをつくり、見学会を開催。お客様に快適性を体感していただき、光熱費削減効果をご説明され、受注数を伸ばしていかれました。「当社はパナソニックのテクノストラクチャー工法を採用した耐震性に加えて、樹脂サッシやLow-Eガラスによる断熱性を備えた高性能住宅を元々販売していましたので、補助金を使って太陽光発電を搭載すればZEHになる状態でした。当時のお客様には『10年後には標準化する高性能な家に今から住みませんか？』とお伝えしますと、お客様にもメリットがありますので、受注も増えていきました」。
2016年にはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業における「ZEHビルダー」5つ星を取得。前年度に施工した住宅の75％以上がZEH、という高いハードルをクリアされた証明でもありました。

※2023年1月初納入

非住宅分野への業務拡大を視野に、本社事務所兼ショールームを自社で設計施工し『ZEB』化。

上久保様は、今後、住宅の新築着工数が減少していくことを踏まえ、ZEBを手掛けようとお考えになり、 1階をショールーム、２階を本社事務所とした建物を自社で設計施工して『ZEB』で新築するとご決断、パナソニックに相談されました。「パナソニックの営業所を通じて自社オフィスをいち早くZEB化した住宅会社さんをご紹介いただき見学させていただいたことで大変刺激を受けました」と上久保様。
ZEBプランナーをパナソニックに依頼され、太陽光発電、エコキュート、エマネージ、HEMS、LED照明、スイッチ・コンセント、エルシーヴ＋屋外電源コンセント支柱Dポールなどを「オールパナソニックで」ご採用いただきました。さらに、業務用エアコン、天井埋込形ジアイーノ、熱交換気ユニットを連携させた業務用空質空調連携システムを全国で初めて導入。その結果、一次エネルギー削減率は105％に達し（創エネルギーを含む）、「Nearly ZEB」ではなく完全なゼロエネルギー基準の『ZEB』を県下で初めて取得することができました。
「当社は長年テクノストラクチャーを採用し、パナソニックとつきあいが深いですし、ZEBに強い先進的な商材はパナソニックにしかないと感じています。普段からしっかり情報提供があり、『ZEB』取得時の書類作成でもずいぶん助けていただきました。今後も末永くサポートをお願いしたいです」。
建物はまるごと「ZEBショールーム」としてもご活用。1,000㎡以内の事務所、クリニック、グループホーム、店舗などへの展開を計画されています。「再エネ100宣言 RE Actionには昨年から参加しており、J-クレジット制度への参加も予定しています。こうした取り組みは、地球環境保護と同時に、自社の企業価値の向上にもつながると考えています。今後も地域密着で、地域に貢献できる仕事を続けていきたいですね」と語られました。

左から当社徳島電材営業所 縄、
パナソニックリビング中四国 多田様、
かみくぼ住宅 上久保様、
当社四国電材営業所 井戸、
徳島電材営業所所長 西嶋