ESCOエスコ事業により初期費用を抑え庁舎の照明をLED化。埼玉県朝霞市役所 様[埼玉県 朝霞市]

朝霞市役所 外観

  • 中谷 博司様

    朝霞市
    財産管理課
    主幹兼課長補佐
    中谷 博司

  • 山﨑 雅之様

    朝霞市
    財産管理課 財産管理係
    係長
    山﨑 雅之

  • 牧原 大貴様

    朝霞市
    財産管理課 財産管理係
    牧原 大貴

  • 菊田 大夢様

    三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社
    パナソニック営業部 東京営業課
    主任
    菊田 大夢

  • 市之瀨 正靖様

    株式会社市之瀨電設
    代表取締役
    市之瀨 正靖

埼玉県の朝霞市様は、庁舎の照明のLED化にあたり、財政負担が少なく管理がしやすいESCO事業を採用され、
約2,300灯の照明器具の改修工事を行われました。
朝霞市様と、ESCO事業を提案いただいた三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社様と株式会社市之瀨電設様に、お話を伺いました。

朝霞市役所 エントランスホール

庁舎の照明器具LED化にあたりESCO事業でプロポーザル提案を募集

―朝霞市役所様では、庁舎のLED化に取り組まれるにあたり、どのような課題がおありだったのでしょうか。

朝霞市役所 中谷様:一つは蛍光灯器具の生産終了に伴いLED化が必要になってきたことと、もう一つは朝霞市の環境計画に基づいて、脱炭素化・省エネ化を推進していくという方針がありました。加えて、自治体の財政的な問題として、光熱費の削減に取り組む必要がありました。

―ESCO事業でプロポーザル提案を募集されたのはどのような理由からでしょうか。

朝霞市役所 山﨑様:まず民間資金を活用することで初期費用が抑えられ、10年というスパンで財政計画が立てやすいことが理由です。加えてプロポーザルにすることで市にはない知見や提案が受けられ、市にとって望ましい選択ができると考えたからでした。

―プロポーザルの項目には、照明器具や調光器の仕様について、安全性や省エネ性、維持管理、使用環境についても触れられています。どのような理由からでしょうか。

朝霞市役所 中谷様:公募前に各メーカーにヒアリングをしたのですが、その際に、センサやタイマを使って調光することで省エネになることや、安全性の大切さなど様々な助言をいただきました。それらはぜひ採用したいと思い、要件に盛り込みました。

全国での豊富な実績+地元の安心感で10年契約のESCO事業を発注

―ESCO事業を市に対してプレゼンテーションを行う際、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス様は、どのような点を自社の強みとしてアピールされましたか。

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス 菊田様:弊社は全国の官公庁で、電気工事会社様とパナソニックとタッグを組んで、ESCOを含むLED化の取組実績が約200件あり、埼玉県でも実績があることをアピールしました。特に今回のパートナーである市之瀨電設様は朝霞市内に拠点があり、朝霞市の実態をよくご存じの工事会社様で心強かったです。

市之瀨電設 市之瀨様:弊社は長年地域に根付いた仕事をしてきており、市の学校や児童館などの改修工事の実績もありました。ESCO事業は改修工事後も10年間の維持管理がありますので、ぜひ受注して地元に貢献したいと思いました。

―プロポーザルの要綱で「すべての照明器具を同一のメーカーで統一」とされています。

朝霞市役所 中谷様:今までは様々な光源が混ざっており、メーカーもバラバラでした。初めて一斉にLED化し、調光システムも取り入れる予定でしたし、メーカーを統一した方が維持管理がしやすいと考えました。

市之瀨電設 市之瀨様:商品の品揃えや選択肢が一番充実しているのがパナソニックですし、現場を熟知した商品ラインアップは電気工事店にとっても大変助かります。また、我々では足りない知見をパナソニックのバックアップで得られます。今回の成功も、パナソニックが親身になってバックアップしてくれたお陰であると思っています。

改修工事と維持管理が同一業者であることも自治体にとってはメリットに

―朝霞市様にとって、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス様と市之瀨電設様による共同事業はどのような魅力がありましたか。また、提案内容のどのような点を評価されましたか。

朝霞市役所 牧原様:財政面では、支払いを維持管理費も含めすべて三井住友トラスト・パナソニックファイナンス様に一元化できるということはとても魅力でした。維持管理面では、改修工事を担当する市之瀨電設様がその後の維持管理も担当してくれるということがメリットに感じました。現場をよくわかっている方にお任せできるのは、安心ですし、顔なじみになれば気心も知れて気軽だろうというのもありました。
提案内容では、定時後の17時半以降に照度を60%に落として調光することが魅力でした。さらなる省エネ化につながったと同時に、副次的な効果として職員の残業抑制につながることを期待しているところです。

調光によるデマンド制御やEMSによる見える化の提案も高く評価

朝霞市役所 牧原様:また、空調だけでなく照明もデマンド制御する提案が魅力でした。昨今の気温上昇によりエアコンを使用する時間が増えており、契約電力量を上回って電気代が上がるリスクに悩まされていましたが、照明も時間帯によって調光することで電力を抑えるという提案は、リスク管理のオートメーション化ができるということで、庁舎管理担当職員の心理的負担の軽減にもつながりました。

朝霞市役所 中谷様:EMSによる見える化の提案も魅力でした。デマンドがかかる時間帯がわかるのは、庁舎管理の強みになります。また今後、空調の更新も予定していますので、EMSで空調と照明の両方の電力量を管理しやすくなり、さらなる省エネ化ができると考えています。
今年度は庁舎全体の電力量を約19%削減できました。ご提案時の試算である約12%を上回る実績に満足しています。

―実際の工事でのご苦労などはありましたか。

市之瀨電設 市之瀨様:納期が非常に難しい時期でしたが、パナソニックの田中さんが工場に掛け合ってくださり納期を間に合わせてくださったのと、商品の施工性がよかったため想定していた工数で予定通り進められたことで、無事、工期内に終わらせることができました。
また、朝霞市の職員の方々が非常に協力的であったことも、職人の士気が高まりスムーズな工事につながったと感謝しています。

―最後に、全国の電気工事会社様にメッセージを。

朝霞市役所 中谷様:ESCO事業は支出の平準化を図れるのが自治体にとって魅力です。電気工事会社さんはぜひ地元の自治体に提案してみてはいかがでしょうか。

市之瀨電設 市之瀨様:地場の電気工事会社は地元をよくわかっているので自治体の立場に立って考えご提案することが商機になるかと思います。

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス 菊田様:ご提案の際は、ぜひ弊社にご相談ください。

前列左から朝霞市役所 牧原様、中谷様、山﨑様、
後列左から当社 島、田中、市之瀨電設 市之瀨様、
三井住友トラスト・パナソニックファイナンス 菊田様、当社 渡辺
※2023年8月現在

執務室はPiPit調光シリーズのLEDベースライトをご採用。
昼光センサを組み合わせ、自動で一定の明るさに調光。
タイマ設定で17時半以降は照度を60%に落としています。
さらにハンディライコンを使って調光したい器具に向けて
個別に操作することも可能なため、不在席の頭上のみ消灯するなど、細かな省エネが可能です。

階段にはセンサ付きのLED階段灯を採用。
人を検知して点灯するため、いない時は減灯し、省エネが可能です。

会議室はLEDスクエアベースライトを組み合わせ意匠を表現。

議場棟の議員控室や廊下にはスクエアタイプのLEDベースライトをご採用。

1階エントランスホールの吹き抜けは、大空間の雰囲気と天井意匠を損なわないように、
オリジナルの光源に近付けるよう選択してLED化を実現しています。

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