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社屋の建て替えを機にZEB化にチャレンジ。
熊本県内の民間企業で初の『ZEB』を実現。
三共コンサルタント株式会社様[熊本県 宇土市]
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三共コンサルタント株式会社
代表取締役
松尾 喜久男 様 -
三共コンサルタント株式会社
技術部長
柳瀬 耕次郎 様
土木インフラを中心に建設サービス業を営まれている三共コンサルタント株式会社様。
2024年2月、延べ床面積344㎡の新社屋を竣工され、熊本県内の民間企業では初となる『ZEB』に認定されました。
ZEBプランナーにパナソニックを採用し新社屋を環境に貢献できる『ZEB』に
熊本県で土木インフラ・建設関連サービス業を営まれ、災害復旧など地域に貢献する企業として、熊本県ブライト企業にも認定されている三共コンサルタント様。2024年2月、県内の民間企業では初となる『ZEB』の社屋を新築されました。
代表取締役の松尾様は、熊本市地球温暖化防止活動推進センター指定法人である一般社団法人熊本環境革新支援センターの代表理事も務めておられ以前から「社屋の建て替えの際には、率先してZEBに挑戦しよう」と社内で話し合っておられたそうです。
「当社の企業理念は“人と自然の調和を未来へ”です。私自身も美しい自然を見て育ち、ふるさとの原風景を守りたい気持ちが強くあります。長年、日本の建設業界では機能性や合理性が重視されてきましたが、ようやく、自然環境を守ろうという動きになってきました。一次エネルギー消費量をゼロにするZEBは私の考え方に近く、新社屋にぜひ取り入れようと決断しました」と松尾様はおっしゃいます。
そこで技術部長の柳瀬様がZEBの知見に長けた設計事務所やメーカーを探され、最終的にZEBプランナーにパナソニックを選ばれました。パナソニックはZEBの実績が豊富なこと、空調設備から照明設備、再エネ設備までワンストップで対応できることがその理由です。
「他社も検討しましたが、すべての設備に対応することはできないといわれました。その点、パナソニックはすべてお任せできるのが最大の強みだと思います。竣工後も使い方がよくわからない部分など丁寧にフォローしていただいています」。
空調・照明・再エネ設備に幅広くパナソニック製品を採用
新社屋は延べ床面積344㎡の鉄骨造(S造)の平屋。ご採用いただいたパナソニック製品は、 15.9kWの太陽光発電システム、パワーステーション、パワーコンディショナ、 13.4kWのリチウムイオン蓄電池ユニット、パッケージエアコン、換気設備、LED照明器具、エネルギーマネジメントシステム、AiSEG2、スマートコスモ分電盤、EV・PHEV充電用屋外コンセントなど、多岐にわたります。
省エネ効果の設計値では、一次エネルギー消費量を約71%削減。再エネを加えた設計値では107%の削減が可能になり、『ZEB』を達成されました。
『ZEB』設計の主なポイントとしては、①空調設備に太陽光発電からの電力を無駄なく利用するため単相のパッケージエアコンを採用されたこと、②全熱交換器により室内の温度ムラの低減を図ったこと、③執務室には明るさセンサ、トイレ・倉庫などのバックヤードにはひとセンサを採用するなどLED照明の消費電力を効率よく低減されたこと、などがあげられます。「新社屋に引っ越してきてから数か月のため、省エネ効果を実感するのは少し先になりそうですが、暑すぎず寒すぎずの空気環境の快適さは日々実感しています。とりわけ熱交換気システムのよさを肌で感じます。ZEBにして本当によかったです」と松尾様。
一方、ZEB認定の取得には、ご苦労される一面も。
特に補助金の申請・取得については細かなやりとりが多く、工程もタイトにならざるを得ないため、信頼できるパートナー企業が必須とのことでした。
小規模事業者でも『ZEB』化が可能であることをアピールしたい
三共コンサルタント様では、竣工後にZEB新社屋の見学会を実施されました。
反響は予想以上のもので、50名以上の方々が見学に訪れたそうです。
柳瀬様は、「見学会を開いたのは当社のような小規模事業者でも『ZEB』化が可能であるとアピールしたかったからです。特に近隣自治体の関係者様が多く、“この規模ならこのように設計すれば『ZEB』にできる”と納得されて帰られました。現在、当社もいくつかの自治体様からZEB関連のご相談を受けており、パナソニックとも協力しながら事業展開をしていく予定です」と語られました。
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