電気工事会社様の「人材育成」お取り組みご紹介
マエダ電気工事株式会社様[沖縄県 那覇市]
マエダ電気工事様の
インタビュー動画がご覧いただけます!
学びの基地の内部や、研修の様子などもご紹介。
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マエダ電気工事株式会社
代表取締役
真栄田 士郎 様 -

マエダ電気工事株式会社
工事部/保安部 部長
玉城 次博 様 -

マエダ電気工事株式会社
総務部 共育課 課長
外間 剛 様 -

マエダ電気工事株式会社
総務部 課長代理
宮城 有希 様 -

マエダ電気工事株式会社
工事部一課
宮城 愛奈 様 -

マエダ電気工事株式会社
総務部 共育課
名嘉山 晴 様
沖縄県那覇市のマエダ電気工事株式会社様は、「失敗して学べる環境」を若者に与えたいと、
2025年4月に「共育課」とその拠点となる研修設備「学びの基地」を、社内部署として新たに設立されました。
新入社員に対し、ここで1年間におよぶ新人研修を実施されます。
そのお取り組み内容について、ご紹介します。
「沖縄を明るく照らす、未来の人づくり」を
ミッションに掲げる
沖縄県那覇市で創業63年を迎えられるマエダ電気工事株式会社様。1963年に現社長である真栄田士郎様のお父様が創業され、2001年にお兄様が二代目社長に就任。2023年に真栄田様が三代目を引き継がれました。
主な業務内容は、国・県・市からの公共工事で、完工高の6割を占めており、国道の街路灯の新設・維持管理を得意分野とされています。残りの4割は民間工事ですが、高圧受変電設備の保守管理が多く、キュービクルのリニューアルが中心となっています。また、仕事の100%が元請工事です。
現在の社員数は45名。うち8名が女性で、平均年齢は37.7歳です。13年前から高卒の新卒採用を定期的に始め、ここ3年間はひとりも退職者を出されていないそうです。
創業以来、「人を育てる企業」として、「沖縄を明るく照らす、未来の人づくり」をミッションに掲げ、人材育成に力を入れて来られたマエダ電気工事様。同社が2025年4月に、新たに設立されたのが、新入社員が現場に出るまでの1年のあいだ所属し、研修を受け、技術を学ぶ「共育課」と、その拠点となる「学びの基地」でした。
「学びの基地」電気工事研修設備



「見て覚える」から「言葉&実践」で
共に学び育てる「共育」へ
「共育課」と「学びの基地」はどのような経緯で設立されたのでしょうか。そのきっかけについて、真栄田様は次のように当時を振り返られます。
「沖縄には電気工事の仕事がたくさんあり、当社にも多くのご依頼をいただいているのですが、人手が足りず、お断りするケースが多々あり、残念に思っていました。継続的に人材を採用していましたが、現場に新人を同行させて『先輩を見て覚えなさい』という昭和的な教育方法が果たして良いのか、覚えるのに時間がかかり、教えられる方も仕事のやりがいが感じにくいのではないか、もっと早く仕事を覚えてもらえる方法はないか、といったことを日々考えておりました。
そんな中、2024年の4月に、かつてパナソニック沖縄電材営業所の所長で親交のあった小松さんから『福島県に東陽電気工事様という人材育成に非常に熱心な会社があるからぜひ見学に来てほしい』と、連絡がありました。それがきっかけでした」。
福島県は沖縄から遥か遠く、気軽に足を運べるところではありませんでしたが、その年の7月に東京に出張する機会があったため、工事部の玉城様と総務部の宮城様を伴い、初めて東陽電気工事様を訪れたそうです。
「東陽電気工事様の研修棟については、電材NEWS70号に取り上げられていますが、私たちが訪れたのはその少し前にあたります。同社の研修棟を拝見して、私以上にインパクトを受けたのが玉城と宮城でした。帰りの道中ではすでに、「共育課」と「学びの基地」の新設と、「課長を外間さんにして指導係にしよう」というところまで構想ができあがっていました。そして翌月には、外間と島袋を連れて再度、福島県の東陽電気工事さんを訪れ、研修棟で具体的にどのように実地指導されているのかなどを教えていただきました」。
会社として真っ先に着手したのは、若者が安心して一歩を踏み出せる環境づくりでした。教える側と教わる側がともに成長できる場にしたいという願いを込めて、その部署を「共育課」と名付け、自社の研修施設を「学びの基地」として新設しました。マエダ電気工事様には空きスペースがなかったため、倉庫の一部を改装して立板を設置し、研修設備を整備。新入社員は1年間、「共育課」に所属し、「学びの基地」を拠点として実践型の研修を受けます。
共育課課長の外間様は、「スタートしてからまだ8カ月しかたっておらず、まだまだではありますが、失敗が許されない現場だからこそ、ここではいっぱい失敗をして、1年後には先輩を助けることができる存在になってもらいたい」と語られます。「以前は私もあまり会話ができず、同行させた新入社員にただ現場での自分の後ろ姿を見せるだけでした。それでは今の時代にはそぐわない。自分たちの手を使って、一緒にやりながら失敗もすることで、若い人たちにも興味がわいてきますし、先輩が口だけで言うのではなく、実際にやって見せないとついて来てくれません。
私は今は現場を離れ、研修に専念していますが、とてもやりがいを感じています。若い人に自分が苦労したり経験したことも含めて教えることは楽しく、人生が180度変わったぐらいに感じています」。
今後、今の何倍もの設備をつくることや、教科書をつくることなどもご計画。ゆくゆくは3年目や5年目の一般社員も練習できるように高度な練習設備を増設していきたいとも考えておられます。「まずは社内向けの研修を充実させ、その後は外部向けの研修なども対応していきたいです」と外間様は話されます。
2026年4月には高卒の新入社員が3名入社。新卒者が3名一度に入社するのは同社では初めてのこと。人事担当の宮城有希様は「共育課の存在が大きかった」とおっしゃいます。「昨年は1人しか入社希望者がいなかったのが、今年は複数の応募者が来てくれました。当社の研修内容が若者にとても魅力的と受け止められている証でもあります。全員は雇用できないので、悩んだ末に3人に絞りました」。
外間様と宮城様はその後も東陽電気工事様を訪れ、助言をいただくなど、交流が続いているそうです。「東陽電気工事さんが他社の若手社員の研修を受け入れているように、当社も沖縄県内中の若者を育てたいと思っています」とお二人は夢を語られます。昨年、沖縄県内の工業高校3校から依頼を受けて、授業を行われました。今後さらに施設を充実させ、在学中の高校生にも研修に来てもらうことで、人材確保につなげていきたいと考えておられます。「電気工事士を目指す若者が減っている中、世の中の役に立つ仕事なんだよ、なおかつ自分も成長できる職業なんだよということを、高校生にわかってもらいたいです」と話されました。
入社3年目の女性社員が
県の技能大会で準優勝
研修の成果は既に現れています。入社3年目の宮城愛奈様が、第6回電気工事技能競技全国大会に向けた沖縄県大会において準優勝を果たしました。3カ月間、外間様が指導。「最初はできなかったことを、愛奈は土日も出勤して練習し、徐々にできるようになっていきました。私だけでなく、いろんな社員がアドバイスをして、時間内に課題を仕上げることができました」と外間様。
沖縄県大会で女性が入賞するのは23年ぶりとのことで、注目を浴び、同性の電気工事士からも祝福の声が上がっていたとのことです。
宮城愛奈様は「外間課長が特別に練習設備を作ってくれて、指導してくださっただけでなく、競技大会にも一緒に参加してくださいました。課の方々も現場を調整してくれて、マエダ電気工事の社員全員が私のために協力してくださった結果、得られた2位です。皆さんの厚意や期待に応えたいと思い、優勝することを目標にしていたので少し残念でしたが、皆さんが『すごいね』と褒めてくださり、結果よりも過程を見てくださったことが、何よりうれしかったです」と語られます。
また同社では年に1回、社内でも技能大会を開催されています。入社1年目の名嘉山様がベテラン社員よりも好成績を収めたとのことで、外間様も喜んでおられます。
このような場を与えてくれる会社に感謝と
新入社員からも喜びの声
共育課の設置前と設置後の両方を経験されている宮城愛奈様は、「入社した時はまだ設備がなく、現場で教えてもらう形でした。上司もご自身の仕事があり忙しく、私にどんな仕事を与えればよいかわからない様子でしたし、私自身もどうしてよいのかわからない状態でした。こうした基礎を学べる設備が、私の入社1年目にもあればよかったと思います。名嘉山君は私がやったことのないことを既に研修で経験していて、後輩に越されたような気がします(笑)。
現場では上司や先輩に聞いてよいのか迷うことも、研修では何でも聞けるので、安心して挑戦と失敗ができます。
上司も先輩も、現場に行って褒めてくれることもあれば、叱ってくれることもあって、メリハリがあるのがよいです。壁もだんだん薄くなってきて、仕事がやりやすく、とてもやりがいのある仕事だと思っています。
電気工事士の第一種の学科試験は受かっていますので、実技をパスして資格を取得することがこれからの目標です」と話されます。
共育課の1期生として入社された名嘉山様は、「私は工業高校の電気科を卒業しましたが、入社当時、電気工事のことは何もわかりませんでした。もし研修を受けずに失敗をして学ぶこともなかったら、現場に行っても何もできないまま、ただ突っ立っているだけの人になっていたと思います。他の会社に就職した友人に聞くと、今でも雑用や荷物持ちをしていると聞いています。このような環境に自分がいることに、会社に対して感謝の気持ちでいっぱいです」。
また、名嘉山様は、入社3日後から、東陽電気工事様の外部研修を受講されました。「外間さんが同行してくださって、面倒を見てくれたのがありがたかったです。これからもずっと外間さんについていきたいです。今後の目標は、電気工事士の資格取得と、1日でも早く先輩たちの助けになりたいと思います。
電気は目に見えないものですが、自分が工事をして通電した後の達成感は何事にも代えられません。たくさんの人が電気工事に興味を持ってもらえたらと思います」と語られました。
真栄田様は、「父と兄から引き継いだこの会社を存続したいのと、社員には新卒で入社して定年まで当社にいて欲しいという思いがあります。今の若い人たちには定年まで同じ会社で働くという考えはあまりないのかもしれませんが、働き甲斐や生き甲斐を皆で共有できる会社でありたいと思っています。
最後に、パナソニックの小松所長と東陽電気工事さんとの出会いに感謝したいです」とお話しくださいました。
右から2番目:玉城様、右から3番目:名嘉山様、
前列左から:宮城有希様、宮城愛奈様、
左端:当社沖縄電材営業所 町田、右端:当社沖縄電材営業所 津覇
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