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P.L.A.M. | LIGHTING STYLE Vol.5

LightingStyle

庄原市庁舎/広島県庄原市

庄原市庁舎メイン写真
環境に優しい省エネ照明を取り入れた、やわらかな光りあふれるランドマーク。
建物種別:
庁舎
竣工:
2009年2月
地域:
中国・四国
所在地:
広島県
施主:
庄原市
設計:
佐藤総合計画
施工:
玉川・小林庄原市新庁舎新築工事特定建設工事共同企業体
電気工事:
中電工
対談 ディテール紹介

Cross Talk/対談:佐藤総合計画 井下氏・山口氏×照明デザインEC佐藤剛

井下様
井下 仁史様

株式会社 佐藤総合計画
関西事務所
設計 プロジェクトリーダー

山口様
山口 直子様

株式会社 佐藤総合計画
関西事務所
設計 主任担当

EC佐藤
佐藤 剛

パナソニック株式会社
照明デザインEC

庁舎設計の基本的な考え方

市民に親しまれ、集まりたくなる場の雰囲気をつくる
井下様
公共施設は市民に親しまれ利用しやすい、いわば「足もとのデザイン」が大事です。その観点で市民広場と市民ホールを内包し役所機能と一体化、市の中心となる場所をグランドデザインの根幹としました。
高層の建物が少ない地域なので、5階建ての市庁舎は、外からはランドマークとして人の視線が足元から見上げる形になります。そこで天井面に木材活用のシンボルとして地元の木材を随所に使い、優しい表情をつくることを心がけました。照明は素直に奇をてらわずに光を当てる、下は少し暖かみのある照明色、上は白っぽい光。庄原の霧の中からほわんと浮かび上がるイメージです。

照明計画のポイント

まちと建物の一体化に、Feuシミュレーションを活かす
井下様
設計するときは建物単体で見るより少し広い視点で見ます。例えば前面道路を歩いている時、庁舎の夜景がどのように見えればいいか。外につながる開放されたイメージの空間なので、建物内部はもちろん街の灯りとして調和のとれた明るさ感も重要だと思いました。今回はパナソニック株式会社に協力してもらい、一緒に照明計画を練り上げていきました。
佐藤 
暖色系の光で木材の表情を活かし、天井面を照らし上げることで空間全体が柔らかい光に包まれるように考えました。空間に対して天井部の照明器具を極力少なく、間接光を主としたプラン。Feuの考え方による明るさ感を前提にしたので、事前にシミュレーションを重ね、光の回り方を検証していきました。
井下様
シミュレーションは設計側にもありがたいですが、それ以上にビジュアルで示せるので施主様に説明しやすく、イメージをつかんでもらいやすい。照度分布図だけでは明るさ感がなかなか伝わりませんからね。
佐藤 
全体をまんべんなく明るくするか、メリハリをつけた方がいいかなど、建築コンセプトと合わせて空間における光の印象を検討できます。
山口様
言葉でイメージを伝えて、それを具体化してもらえるのがありがたいです。今回も「庄原の霧」「光が当たって幻想的で美しい」というようなイメージを積み重ねて、建物自体が光っているような照明を追求しました。
シミュレーション画像

様々な部位にてシミュレーションを行った

環境配慮のための照明計画

省エネ型照明器具、LEDを積極的に取り入れる
井下様
環境配慮がキーワードだったので、照度だけにこだわらず明るさ感=Feuの概念を取り入れることで照明器具を減らせたのも大きなメリットでした。
省エネ型器具も積極的に採用しました。執務室のベース照明と、議場の光天井にはWエコ。LEDもエレベーターホールに使用しています。
山口様
最上階の議場は、Wエコによる光天井と壁面の間接照明で、里山の木漏れ日、自然光がふりそそぐような雰囲気を創出しています。一般執務室は明るく機能優先の照明計画。幅が細いWエコ埋込型スレンダーベースで、器具の存在感が少なく天井面がすっきりシンプルな空間になっています。また昼光センサで照度調整して省エネ効果を一層高めています。エレベーターホールは、LED埋込型のラインユニットで直下にだけ光を落とし、執務室に至る光のラインで導線を作り、サイン的な効果を得ています。

ディテール紹介

納入商品