1 Feu(フー)
(5)「Feu」のシミュレーションと実測
「Feu」は照明設計指標として活用できるよう、予測シミュレーションと実測が可能です。
Feu値の予測シミュレーションには4つの要素が必要となります。
- 1. 空間サイズ(間口、奥行、高さ)
- 2. 器具特性(配光特性、保守率)
- 3. 天井・壁・床の反射率
- 4. 器具設置条件(位置、取付角)
シミュレーション結果はFeu値とともに、LSR(図7)またはリアルCG(図6)でビジュアル化できるので、仕上がりイメージが理解しやすく説明も容易です。また、完工物件や既存施設、施工段階の現場で、CCDカメラを用いた輝度分布測定専用機を用いてFeu値の実測も可能です(図8)。
参考文献
- 1)
- 特集 明るさ感の研究と活用事例、照明学会誌、86-2、pp.746-786(2002)
- 2)
- A.R.Bean:Impression of Brightness of Object and Interiors、Light. Res. Technol.、9-2、 pp.103-106(1977)
- 3)
- 岩井 彌:空間の明るさ感評価指標「Feu」の開発と照明設計への適用、照明学会誌、93-12、pp.907-912(2009)
- 4)
- 山口秀樹、篠田博之:色モード境界輝度による空間の明るさ感評価、照明学会誌、91-5、pp.266-271(2007)
- 5)
- 井口雅行,岩井 彌、藤野雅史、山口秀樹、篠田博之:色モード境界輝度による空間の明るさ感評価の応用事例 −住宅居室における間接照明を主体とした一室複数灯配置の明るさ感評価−、照明学会全国大会講演論文集、p.161(2005).
- 6)
- 畑田豊彦:VDTと視覚特性、人間工学、22-2、pp.45-52(1986).
- 7)
- B. T. Fechner : Elemente der Psychophysik、Verlag Breitkopf und Hartel (1889).
- 8)
- Y. Akashi、Y. Tanabe、I. Akashi and K. Mukai: Effect of sparkling luminous elements on the overall brightness impression : A pilot study,Lighting Res. Technol.、32-1、pp.19-26(2000).
- 9)
- 岩井 彌、井口雅行:空間の明るさ感指標「Feu」による快適な空間創りのための新しい照明評価手法、松下テクニカルジャーナル、53-2、pp.64-66(2008).