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P.L.A.M. | 照明設計サポート設計知識とツール Feu設計資料

設計知識とツール Feu設計資料 Feuの基準と照明手法

2.1 オフィス照明

(2)Feuの目安と照明手法

オフィスのFeu値目安を図2.1に示します。また、オフィス照明における照度とFeuの関係を図2.2に示します。照明手法が同じであれば、照度とFeuは比例関係にあるので、照度を下げると同時にFeuも下がってしまいます。Feuを下げずに照度を下げる照明手法には、次のようなものがあります。

図2.1 オフィスのFeu値目安 図2.2 オフィス照明における照度とFeuの関係

(2-1) Eco & Feu Lighting
上下配光の照明器具やウォールウォッシャーで天井面や壁面を明るくすることによって、標準的な執務室の目安であるFeu10以上を維持しながら、照度を20〜30%程度下げ、トータルで省エネを図る照明手法です。広い部屋では、視野内で天井面が占める割合が高いので天井面を、狭い部屋では壁面が占める割合が高いので壁面を明るくすることが効果的です。 天井面を明るくする照明器具としては、図2.3のようなものがあります。反射パネル付き埋込型ベースライトは、天井からの出幅が短いので、天井が低い場所にお奨めです。ペンダントは、天井への光の広がりが良くFeuアップ効果が高い反面、吊り下げ部分が長く圧迫感を感じやすいので、天井の高い場所にお奨めです。
(2-2) T & A Lighting
アンビエント照明により必要最小限の地明かりを確保し、机上面(作業領域)はタスク照明により所要の照度を確保する照明手法であり、離席率の高いオフィスで高い省エネ効果が期待できます。アンビエント照明の照度は、従来の全般照明方式の50%程度に下げることが可能ですが、労働安全衛生規則で定められている300 lx 以上は最低限必要です。さらに、執務室として最低限必要な明るさ感を得るには、Feu8以上を確保する必要があることが、当社実験結果より分かっております。照明器具は、(2-1)と同様の器具を使用します。

図2.3 天井面を明るくする照明器具
(a)反射パネル付き埋込型ベースライト (b)ペンダント