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定番を時代に合わせて「MODIFY」したあかり。

2024.12.10

# 商品コラム

人気の照明器具シリーズ「MODIFY」の設計思想に迫る。
開発当時を振り返って知る、商品に込めた想いとは?

慣れ親しんだ形を継承しながら、今のくらしに調和する素材・機能に修正し、ご好評をいただいている照明器具「MODIFY」。2009年の発売以降、パナソニックのペンダント照明におけるスタンダードとなっています。

MODIFYの特長は、余計なものがないこと。質感が高いこと。まぶしくないこと。そして、安心できること。

くらしの中で、時間の重なりとともに愛着が深まり、永く使っていけるのが魅力です。今回は、そんな「MODIFY」の開発プロジェクトを振り返りながら、改めて魅力をお伝えします。

「MODIFY(モディファイ)」=改良/修正

MODIFYとは、慣れ親しんだ形を継承しながらMODIFY(改良/修正)したあかり。
「球」「半球」「円錐台」といった定番の形を用いつつ、すべてを変えるのではなく、新しい技術で常に今の環境に適合させていく。それがMODIFYの思想です。

MODIFY モディファイ

誰もが知っている定番(スタンダード)に、プラスαを

MODIFYのデザインを担当したのは、プロダクトデザイナーの深澤直人氏。2007年にプロジェクトがスタートしました。

「新しいシーリングライトをつくる?」「新しいランプを使った照明はどうだろう?」企画に際して様々なアイデアが出ましたが、どれも決定打とはなりませんでした。そこで基本に立ち返り、「パナソニックのシンボル(中心)になる照明を作ろう!」というミッションが掲げられました。

シンボルを開発するべく当時の売れ筋商品を徹底的に分析した結果、次のような方向性が導き出されました。

誰もが知っている「定番(=スタンダード)」商品に、プラスαをすることでより良いものに。「STANDARD+α」という発想です。

STANDARD+α

「こうだったらいいのになあ」を
叶えるこだわりと工夫

コンセプトが定まったら、具体的な設計・デザインに着手です。当時、ペンダント照明の定番の形状は「球」「半球」「円錐台」の3パターンでした。このスタンダードを土台に、お客様が心に抱く「こうだったらいいのにな」というプラスαの要素を追求することになりました。

STANDARD +α [球]

“球”はペンダント照明の中でも定番の形状でしたが、上部のふた(グローブ受け)部分が光らないものが多く、コードとの固定金具の処理にも課題がありました。

そこでMODIFYでは、パーツ自体の凹凸とパーツ間の隙間を最小にして、限りなく真球に近い形状を追求しました。光源であるLEDの光の広がりにもこだわり、内部構造に透明パーツを使うことで、灯具全体が光るように工夫。吹き抜け空間にも多くご採用いただいている裏には、このようなこだわりがあったのですね!

また、多灯吊も想定した商品なので、地震が起きた際に器具同士がぶつかることも考慮。ガラスに比べて軽量で割れにくい樹脂カバーを採用することになりました。一方で質感は限りなくガラスに近づけるよう工夫しました。

上部にも光がまわるように工夫
軽量で割れにくい樹脂カバーを採用

STANDARD +α [半球]

続いて、“半球”形状の器具です。この形状は、まぶしさをどのようにコントロールするかという課題がありました。MODIFYでは、器具の下面に乳白パネルをつけることで、まぶしさを抑えながら、柔らかい光を届けることを目指しました。単に下面を覆うだけではなく、下面パネルの縁まできれいに光るようにランプの位置や内部構造を計算。シンプルな形状でありながら、細部までクオリティを追求しています。

また、メンテナンス性にもこだわりました。ペンダント照明を使っていると、セードに埃が溜まって困りますよね?
MODIFYの凹凸や隙間が少ないデザインは、質感を向上させるだけではなく、拭き掃除のしやすさにもつながっているのです。

下面パネルが端まできれいに光るように
ランプ位置や内部構造を工夫
拭き掃除のしやすさと質感のよさを両立する
凹凸や隙間が少ないシンプルなデザイン

STANDARD +α [円錐台]

“円錐台”は、バケツを逆さにしたような伝統的で普遍的な形状です。“半球”と同様に、下面に乳白シェードを採用しているため、不快なまぶしさを抑えて目に優しい光をお届けします。
こちらも凹凸や隙間が少ないシンプルなデザインで、お掃除のしやすさを確保。2回の塗装工程を経て作り上げるマットな質感のシェードは、まさに「こうだったらいいのにな」にお応えするディテールです。

全ての器具で下面乳白パネルを採用
マット塗装によって質感を追求

2009年、MODIFYがついに発売

構造、ランプ、サイズなどの検証を繰り返し、デザインを決定。難しい作り込みの課題も一つ一つ解決し、ついに2009年にMODIFYが発売されました。お披露目は、イタリアで開催される見本市ミラノサローネで行いました。

2007年にプロジェクトがスタートし、2009年に発売。そして現在、好評の声をいただきパナソニックを代表するスタンダードに成長しています。

「静」と「動」を意識して、
MODIFYを上手に活用

開発当初、デザイナーである深澤直人氏は、MODIFYを生け花に例えました。

「空間の中で好きな様にいけて欲しい。だから吊り方にはルールはないよ」

定番の形状なので、まさに生け花のように使う人の好みに合わせて使っていただけるのがMODIFYの魅力です。しかし、実際は吊り方に迷われるケースもあるかと思います。そこで、MODIFYの活用方法を簡単にご紹介します。

まずは、コードの色について。ブラックとホワイトでフィットするインテリアや与える印象が異なります。

ブラック
  • シックなインテリアに調和
  • 空間を引き締める
  • コードが空間に溶け込む
ホワイト
  • カジュアルなインテリアに調和
  • 空間に動きをつくる
  • コードに光があたりアクセントに

次に、器具の吊り方によって生まれる「静」と「動」の印象を意識しましょう。多灯吊りをする際、同じサイズの器具を使い、高さを揃えると落ち着いた「静かな」印象になります。

同じサイズ・同じ高さ

一方、同じ大きさの器具を使っても、設置する高さに変化をつけることで、空間にリズムができ「動きのある」印象になります。

同じサイズ・異なる高さ

[例] ”球”の「同じサイズ」を多灯使いする場合

器具のサイズも変えてみましょう。サイズと高さが異なることで、さらに動きのある空間ができあがります。

異なるサイズ・異なる高さ

[例] ”球”の「異なるサイズ」を多灯使いする場合

S・M・L・LLの4種類の器具サイズから、空間に合わせて自由にお選びください。
サイズの組み合わせに悩んだら、直径324mmの円周上に均一に配置するとバランスよくまとめることができます。

応用編

■大きさ違い 横レイアウト
■大きさ違い 円レイアウト

慣れ親しんだデザインだから、住まいだけでなく様々な施設にもマッチ

定番デザインだからこそ、長く愛されるMODIFY。住宅のみならず、様々な施設におすすめです。ペンダントライトの他に、スタンドやブラケットなどもラインアップ。納入事例やプランニングについての詳細情報は、ぜひWebサイトの商品ページでご確認ください。

慣れ親しんだ形を継承しながら、新しい技術で常に今の環境に適合させていく、それがMODIFYの思想。パナソニックは今後もMODIFYをMODIFY(改良/修正)してまいります!

InstagramでもMODIFYをご紹介中!

パナソニックの公式Instagramでも、MODIFYをご紹介しています。ぜひチェックしてください。

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