![「後から追加」から「最初から快適」へ。コンセント標準仕様の大転換 [事例 でんきの設備でeくらし]](img/main_img.webp)
2026.9.9
# 設計のヒント
コンセントの数を見直して、今の時代に合った標準仕様に刷新!
初回提案からくらしに寄り添うコンセント計画で満足度もアップ。
近年、住まいで使われる家電や設備は大きく変化しています。共働き世帯の増加による家事スタイルの変化や、デジタル機器の普及などによって、住まいに求められる設備も変わりつつあります。
そうした変化を受け、エスワイズ株式会社様は、コンセントの「四隅配置」をはじめとした「でんきの設備でeくらし」の考え方を取り入れ、標準仕様を刷新。お施主様から要望の多いリビングやキッチンのコンセントを充実させた配線計画を提案されています。
エスワイズ株式会社様がコンセントの標準仕様を見直した背景とは何だったのか。また、その取り組みが提案プロセスやお施主様の住み心地にどのような変化をもたらしたのか。お話を伺いました。
設計室 リーダー 三上太雅様(左)、
営業部 辻智香様(右)
エスワイズ株式会社様
京都府宇治市を拠点に、分譲住宅や注文住宅、不動産仲介など、住まいに関わる幅広い事業を展開する住宅会社です。土地の仕入れから街づくり、設計・施工、販売までを一貫して手がけ、地域に根ざした住まいづくりを実践しています。「人とのつながりを大切にし、地域社会に貢献する」を理念に掲げ、お客様のくらしに寄り添った提案を追求。感震ブレーカーなどの防災設備を標準採用するほか、住宅のレジリエンス性向上に向けた先導的な取り組みが評価され、国土交通省の「2050先導型住宅推進事業」にも選出されています。
- コンセントの標準仕様を見直されたきっかけ
“「四隅配置」の考え方が、
標準仕様を見直す後押しになりました”
私たちが標準仕様を見直そうと思ったきっかけは、お施主様のくらし方が以前とは大きく変わってきたことです。収納内や廊下、洗面脱衣室など、これまで要望の少なかった場所にもコンセントが求められるようになりました。共働き世帯の増加による部屋干し需要など、ライフスタイルの変化も背景にあります。家電の使い方や生活動線も変化するなかで、「今の標準仕様は、現在の生活実態に合っているのか」と感じるようになりました。
そこで参考にしたのが、「でんきの設備でeくらし」で提案していたコンセントの「四隅配置」の考え方でした。
家具の配置や家電の使い方を考えていくとすぐに納得でき、私たちがお施主様からお聞きしていた要望とも重なる部分が多いと感じました。テレビまわりやLDK、収納、主寝室を中心に標準仕様を見直した結果、コンセント数は従来の1.5~2倍に。
コンセント計画も、「後から追加する」のではなく、最初からくらしやすさを見込んで計画する形に変わりました。


エスワイズ株式会社様のモデルハウスでも、キッチンカウンター周辺にスマートフォンの充電や調理家電の使用を想定したコンセントを設置。ウォークインクローゼット内にもスチームアイロンや除湿機が使えるようコンセントを設けるなど、実際の使い方に合わせた提案をされています。
- お施主様への提案プロセスの変化は?
“コンセントの追加要望が少なくなり、
打ち合わせの回数も減りました”
コンセントの標準仕様を見直して最も変わったのは、お施主様との打ち合わせの進め方です。以前は、初回提案後に「ここにもコンセントが欲しい」「こちらにも追加したい」といったご要望をいただくことが多く、その都度、配線計画や図面の修正が発生していました。
現在は、お施主様から要望の多かった場所を標準仕様に反映しているため、初回提案の段階から実際の生活シーンを想定した配線計画をご提案できるようになっています。その結果、コンセントの追加要望に伴う打ち合わせや、図面修正の回数も少なくなっています。
また「でんきの設備でeくらし」の家電チェックシートを活用することで、くらしのご要望をより具体的にヒアリングできるようになりました。打ち合わせではラミネート加工したチェックシートを使い、ご自宅で見返していただけるよう紙の資料もお渡ししています。「どんな家電を使うのか」「どこで充電するのか」「将来的にどんなくらし方をしたいのか」といった点を、早い段階でご検討いただく良いきっかけになっています。
- お施主様の満足度は?
“「延長コードを使わなくなった」との声に、コンセント計画の大切さを感じました”
以前のお住まいでコンセント不足に悩まれていたお施主様は少なくありません。今回ご提案したお施主様は、リビングでご家族それぞれがスマートフォンを充電するほか、仕事で使用する機器やバッテリーの充電も多く、延長コードが欠かせないくらしでした。そのため、新居ではコンセントの位置や数を重視されていました。
そこで、「四隅配置」の考え方をもとにコンセント計画をご提案しました。ご入居から約1ヵ月後には、「延長コードを使わなくなった」「タコ足配線をしなくなった」「リビングで家族それぞれが充電しても足りる」とご満足いただいています。
私たちも、コンセントは単に数を増やせばよいのではなく、お施主様のくらし方に合わせて計画することが大切だと、あらためて実感しました。
エスワイズ株式会社 お施主様事例
コンセントは、スマートフォンの充電や、ホットプレートの電源として使用するために設置されました。
ホコリがたまりやすい冷蔵庫上部は、電気火災に備え「感熱・トラッキングお知らせコンセント」をご採用。
-標準仕様見直し後の手ごたえ
“「最初から欲しい場所にコンセントがあった」そんな安心感につながっています”
標準仕様の刷新後、20棟以上のお施主様へご提案していますが、「コンセントが多すぎる」という声はありません。むしろ、「最初から欲しい場所に付いていた」「後から追加を考えなくて済んだ」といった反応が多く、お施主様の安心感や満足度につながっています。
お施主様にとっても、コンセントの追加を検討する代わりに、照明計画や住宅設備など、住まい全体の満足度を高める部分に時間や予算をかけられるようになりました。住宅会社も、初回提案の段階から満足度の高いコンセント計画を提案しやすくなり、打ち合わせがスムーズになるというメリットもあります。
標準仕様の刷新によって、提案の質とお施主様満足の向上。その両立につながっていることを実感しています。

EV充電設備も将来を見据えて標準仕様に。先行配線で3kW充電設備から6kW充電設備への変更に対応できる端子台付き先行配線ボックスを採用し、将来の電気自動車の大容量化に備えています。