2026.2.10
# 設計のヒント
「快適性」や「居心地」に注目が集まる、
住宅会社が手がけるオフィス事例を多数ご紹介。
タマリエでは、ワーキングプレイスに注目した特集を公開しています。近年、住宅会社様の取り組みは戸建住宅にとどまらず、オフィスや店舗といった領域へと広がりを見せています。
こうした戸建住宅以外の木造建築は「非住宅木造」と呼ばれ、2010年の「木促法」施行以降、補助金制度の整備や大阪・関西万博での木材活用などを背景に、市場拡大が進んでいます。そうした流れを背景に、これまで住宅建築で培ってきた木造技術や設計ノウハウを生かし、低層のオフィスや店舗づくりにも注力する住宅会社様が増えています。
家族が心地よく過ごすためのすまいで重視されてきた「快適性」や「居心地」は、「非住宅木造のワーキングプレイス」にも色濃く反映されています。今回は、住宅会社様ならではの視点が生かされたオフィス事例をご紹介します!
▼ 目次
住宅会社が手掛けるオフィスって?
近年、オフィスにおいても「Well-Being」の考え方が広がり、働く人の快適性を重視した空間づくりが求められるようになっています。こうした流れの中で、住宅建築で培われてきた「居心地」を軸とした設計思想は、オフィス空間においても大きな強みとなります。たとえば、住宅で用いられることの多いペンダント照明やダクトレールといった照明計画は、住宅的な快適性をオフィスに取り入れる上で高い親和性を発揮します。
まずは、住宅会社様が手がけた自社オフィスの事例から見ていきましょう。すまいづくりの知見が随所に生かされた空間には、これからのワーキングプレイスづくりのヒントが詰まっています。
自社オフィス事例① 株式会社伊田屋
株式会社伊田屋様は、2024年6月にオフィスのリニューアルを実施されました。以前は事務所らしさの強い、やや硬い印象の空間でしたが、今回のリニューアルでは、明るさとグリーンを取り入れたオフィスへと生まれ変わっています。
その背景にあるのは、来訪されるお客様の存在です。オフィスは、一生に一度となる家づくりの打ち合わせや契約の場でもあるため、「この会社に設計を任せたら、こんな空間をつくってもらえるのでは」と、安心感や期待を持ってもらえることを意識してデザインされたといいます。
結果として、グリーンを豊富に取り入れた明るい雰囲気の空間となり、来訪者だけでなく、日々働く社員の皆様からも好評を得ているそうです。
執務室の中央には、「ダクトレール」と「小型シーリングライト」を組み合わせた照明計画を採用。また、「ワイヤレススピーカー」も設置されており、休日出勤時に好きな音楽を流せる点も魅力のひとつ。こうしたアイデアは、すまいづくりを検討されているお客様にも提案したいポイントです。
設計のポイント
オフィスに入ると打合せエリアがあり、その奥が執務エリアになります。打合せコーナーでは業者様やお施主様との打ち合わせに使いますので、照度を確保するためにコの字でスリットを造作し、図面などを見やすい明るさにしています。OPENになっている事で、お会社の雰囲気も見て頂けるようになっています。
自社オフィス事例②
積水ハウス株式会社 岐阜支店
積水ハウス様 岐阜支店のショールームは、2023年6月に「life knit atelier 岐阜」としてリニューアルオープンされました。
こちらのデザイン室は、ソロワークスペースを兼ねた空間です。ガラス張りにすることで、受付から室内の様子が見えるようになっています。照明には「メリハリ照明」を採用し、ルーバーの間に配線ダクトを設置。そのダクトに「小型シーリングライト」を組み合わせています。コンパクトでありながら高出力(200形・広角40°)の器具により、机上面の照度をしっかり確保しつつ、器具の存在感を抑えた落ち着きのある空間に仕上げています。

設計のポイント
働く場の活動内容に合わせて、必要な部分を必要な分だけ照らす「メリハリ」照明の考え方をご採用いただきました。適所適光による省エネを実現するだけでなく、働く人の満足度向上につながります。没入感のあるスペースになっており、個別での業務の時にも使用して頂いております。
自社オフィス事例③
クロノスホーム株式会社
北野の街並みに調和する、デザイン性の高いすまいづくりを行うクロノスホーム様のオフィスは、2025年5月にリニューアルされました。
エントランス空間は、ホワイトとブラックを基調とした内装に合わせて、ダウンライト「TOLSOシリーズ BeAmFree」をセレクト。床面にはあかりだまりをつくり、空間に奥行きと落ち着きを与えています。さらに、柱や梁を照らす演出照明で、印象的なエントランス空間を演出しています。
多目的室・談話室にも、「TOLSOシリーズ BeAmFree」ダウンライトを採用。集光タイプの電球色を配置することで、ドラマチックな空間を演出しています。時間帯や用途に応じて明るさを調整できる点も特長です。
設計のポイント
テーブル面にあかりだまりを作ることで、オフィス空間内であっても、リラックスできるカウンター席に。壁面に陰影をつけた配光でバーの様な雰囲気を演出しています。
自社オフィス事例④ 株式会社大之木ダイモ
株式会社大之木ダイモ様は、2024年8月に本社オフィス、ショールーム、ホームセンターのリニューアルを実施されました。こちらの画像は、2階オフィスの執務スペースです。黒のダクトレールに、スリムなベースライト「sBシリーズ」やスポットライト「TOLSOシリーズ BeAmFree」を組み合わせ、内装の雰囲気に調和した照明計画としています。
休憩室には、黒のダクトレールに「クリアランプ」や「フラットランプ」のペンダント照明を設置しています。連続して配置した「クリアランプ」は、外から見た際にもきらめきを感じさせる演出となっています。また、「フラットランプ」のスポットライトで空間全体の明るさを確保し、スポットライト型の「ワイヤレススピーカー」を組み合わせることで、音のある心地よい休憩空間をつくり出しています。
設計のポイント
営業、工務、コーディネーターと、職種に応じて適した照明を選択しています。ペンダントなどを活用して光の高さを変えて配灯することで、訪問したお客様の目線を集める工夫も施しました。
オフィス空間で活躍する、
パナソニックの新商品事例
続いては、オフィス空間で好評をいただいている、パナソニックの新商品事例をご紹介します。
オフィスに欠かせないスポットライトでは、2024年に発売された「コンパクトランプ」が注目を集めています。「コンパクトなあかりで空間の魅力を最大限に。」のコラムでもご紹介したように、コンパクトなサイズながら、空間の魅力を引き立てる十分な明るさを確保できる点が特長です。
また、ダウンライトには、「ハイパワーな光で、大空間を華やかに。」でご紹介した「フラットランプ」の高光束タイプを採用。机上面の照度確保にも役立つ、実用性の高い商品として活用されています。
新商品事例①
株式会社センチュリー21 オフィス
株式会社センチュリー21様の自社オフィスは、2025年11月に竣工しました。黒を基調とした、上質さを感じさせる内装・外観が印象的なオフィスです。天井の木とデスクの色を合わせて統一感を出しておりこだわりの空間となっています。
総務エリアの照明は、黒の「コンパクトランプ」によるスポットライトで構成。広角100形で机上面の照度を確保しつつ、一部に拡散100形を組み合わせることで、空間全体の明るさ感を高めています。また、BGMを流せるよう、スポットライト型の「ワイヤレススピーカー」も設置され、機能性と快適性の両立を図っています。

エントランスの一部吹抜となった傾斜天井には、ペンダント照明「MODIFY」のLL・Lサイズを吊り下げ、外から見た際にも印象に残るビジュアルを演出しています。
設計のポイント
天井・壁がブラックなので、打合せスペースを吹抜けにする事で空間に開放感を演出しています。またMODIFYの光が空間を柔らかく演出しています。
新商品事例② HAMAGUCHI 弁天Ⅱ HUB
交流の場としても活用されている、2拠点目のカフェ風オフィス「HAMAGUCHI 弁天Ⅱ HUB」様。来客時の商談にも適した空間として、カウンターに座ったり、立って作業したりと、その時の気分や用途に応じて席を自由に選べるようになっています。照明には、「コンパクトランプ」のスポットライト(100形・広角)をテーブルに合わせて配置。テーブル位置の変更があった場合でも、ランプの位置を柔軟に変えられるのも嬉しいポイントです。

会議室には、「フラットランプ」の高光束150形・広角ダウンライト(温白色)を採用し、机上面の照度をしっかりと確保しています。また、入口から最奥の壁面にはコーニス照明を設け、十分な明るさに加えて奥行きを感じさせることで、空間をより広く見せる工夫が施されています。
設計のポイント
会議室でありながら、木のテーブルと温白色のあかりで温かみのあるある空間に仕上げています。
さらに詳しく!
オフィスや店舗の場所づくりの設計ヒント
オフィスや店舗の空間づくりには、用途や規模に応じた照明計画や設計の視点が欠かせません。パナソニックでは、オフィスや店舗の設計に役立つ考え方や事例をまとめた「事例特集ページ」を公開しています。空間の使われ方や過ごし方を想定した照明計画のヒントを、より詳しくご覧いただけます。
また、より専門的な設計検討や具体的なプランニングを行いたい方に向けて、設計者・プランナー向けのサポート情報もご用意しています。今回ご紹介した事例とあわせて、今後のオフィスや店舗づくりの参考としてご活用ください。

